米ESG投資アドボカシーNGOのCeresは10月7日、同団体としてアドボカシーやエンゲージメントを実施していく2030年までのロードマップを発表した。2025年と2030年に実現していく目標を達成するため、今後企業に要請していくアクションを明らかにした。Ceresは、企業に対するアクションを要求するために、機関投資家を通じて集団的エンゲージメントをかけることも多く、米国で大きな影響力を持つ。
今回設定したテーマは、「重要なインパクト・アクション」「事業統合アクション」「システム・チェンジ・アクション」の3つ。さらに各々について、合計7つのアクション・テーマを設定した。
重要なインパクト・アクション
- 気候の安定化
- 水と自然資源の保護
- 公正でインクルーシブな経済
事業統合アクション
- 戦略的な計画と実践
- 事業のアカウンタビリティ
- 透明性と情報開示
システム・チェンジ・アクション
例えば、気候の安定化では、2025年までに、スコープ1、スコープ2、スコープ3で、2040年二酸化炭素ネット排出量ゼロ(カーボンニュートラル)目標を設定することと、さらに具体的な達成策と公正な再生可能エネルギー化を対外的に情報開示するよう要求していく。また、カーボンオフセットの活用量を引き下げ、バリューチェーンの中で実際に削減を達成することも求めていく。
水と自然資源の保護では、2025年までに、環境フットプリントをプラスに転換する「リソース・ポジティブ」を2030年までに達成するための目標を宣言するよう要求し、そのためにサーキュラーエコノミー型への事業転換を求めていく。
これらのように、今回のロードマップでは、2025年と2030年に実現すべき具体的なアクションを設定し、さらに経済界全体での変革を促していくための集団的アクションに重点を置いたことが大きな特徴。また、高い目標を実現するためのアクション例や、先進企業の事例についても紹介するとともに、FAQも掲載した。
【参照ページ】Ceres Introduces the Ceres Roadmap 2030: A 10-year Action Plan for Sustainable Business Leadership
【ウェブサイト】Ceres Roadmap 2030
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