国連のアントニオ・グテーレス事務総長は12月30日、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の水野弘道・元理事を、イノベーティブ・ファイナンス&サステナブル投資担当特使に任命した。国連持続可能な開発目標(SDGs)と2030年アジェンダの達成に向けた官民投資の拡大に向けた国際的な官民ダイアログを担当する。
国連は、新型コロナウイルス・パンデミック時代におけるファイナンスに在り方について、5月にカナダ政府とジャマイカ政府のリーダーシップにより、「新型コロナウイルス時代の開発ファイナンス・イニシアチブ(FFDI)」を発足。水野特使は、FFDIを総括しながら、関係者との調整を行う。
FFDIは、6月の持続可能な開発目標に関するハイレベル政治フォーラム(HLPF)では、ファイナンスの政策オプションについて考え方が提示され、9月から10月にかけ「外部金融・海外送金・雇用・インクルシーブな成長」「サステナビリティのためのより良い復興」「流動性と金融の安定性」「債務の脆弱性」「民間銀行エンゲージメント」「反道徳的な資金フロー」の6テーマで議論の結果をまとめた。
水野特使は、 2019年にマイケル・ブルームバーグ氏が国連の要請を受けて発足した「Climate Finance Leadership Initiative(CFLI)」の委員と、グテーレス事務総長が2019年に発足した「Global Investors for Sustainable Development alliance(GISD)」の委員も務めている。
【参考】【国際】欧州開発金融機関協会EDFIと機関投資家団体CFLI、途上国向け低炭素ファイナンスで官民連携推進。GPIFも(2020年10月2日)
【参考】【国際】国連、SDGsへの民間資金動員拡大でGISD発足。世界から30人が委員。GPIFから水野CIOも(2019年10月17日)
【参照ページ】Mr. Hiro Mizuno of Japan - Special Envoy on Innovative Finance and Sustainable Investments
【参照ページ】Financing for the Development in the Era of COVID-19 and Beyond Initiative (FFDI)
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