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【国際】SABIC、ドイツのBP工場にケミカルリサイクルプラント共同建設。再生PBTではLCAでCO2減効果確認

 化学世界大手SABIC(サウジ基礎産業公社)は3月1日、石油ガス大手BPとの間で、ドイツのゲルゼンキルヘンにあるBPの石油化学コンビナートに、ケミカルリサイクル工場を建設することでも合意した。

 今回、建設するのは、SABICのフィードストック型のケミカルリサイクル技術「TRUCIRCLE」を採用した工場で、廃プラスチックを熱分解して解重合し、再び幅広い用途のプラスチックを生産する。すでに2020年12月に実証実験に成功。2021年前半にも生産を開始する。

 TRUCIRCLEは、国際サステナビリティ・カーボン認証プラス(ISCC+)を取得しており、資源調達から最終製品までのサーキュラーエコノミー化で第三者認証を取っている。ISCC+は、フィードストック型のケミカルリサイクル向けに開発された認証。

 またSABICは3月16日、同社が2019年6月に発表したリサイクルPETをケミカルリサイクルして生産するポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂「LNP ELCRIN iQ」の第三者機関によるライフサイクルアセスメント(LCA)結果を発表。石油を原料としたバージンPBTと比べ、二酸化炭素排出量が29%も少なかった。

 同社の「LNP ELCRIN iQ」は、消費者が廃棄したペットボトルをケミカルリサイクルし、耐久性が高い高付加価値のPBT樹脂を生産したもの。LNP ELCRIN iQ樹脂は1kg当たり最大でペットボトル67本をリサイクルしており、品質もバージンPBTと同等。家電製品、自動車用コネクター、医療機器の筐体等での需要がある。

 SABICは、今回活用している技術について、2011年に自社でのLCAを実施、査読付きで結果を発表していたが、今回、あらためて、ISO14040/14044に基づき、第三者機関によるLCAを実施。結果、二酸化炭素排出量が29%減、エネルギー消費量が43%減となった。また、ポリアミド6,6やポリアミド6等の他のバージン樹脂と比較しても、LCAで優れた結果が出た。

 SABICは、LNP ELCRIN iQの生産プロセスのリサイクル性についても、SCSグローバルから、サステナビリティ、食品安全性、品質に関する第三者認証を受けている。同社は2019年6月の発表以降、すでに1億本以上のペットボトルをリサイクルしている。

【参照ページ】OVER 100 MILLION PET BOTTLES ARE UPCYCLED INTO SABIC’S LNP™ ELCRIN™ IQ PRODUCTS CONTRIBUTING TO NET ZERO CARBON GOALS

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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