フィンランド石油化学大手ネステは6月17日、有機廃棄物や廃油をケミカルリサイクルした100%バイオ由来のプラスチック原料「Neste RE」を、プラスチック製造世界大手蘭ライオンデルバセルに長期供給する契約を締結したと発表した。
ライオンデルバセルは、リサイクル・プラスチック製品シリーズ「Circulen」の製品サブブランドとして、同社ドイツ・ヴェッセリングの工場でNeste REを活用したプラスチックを「CirculenRenew」の名称で販売する。
同社は4月、リサイクル・プラスチック製品シリーズ「CirculenRecover」「CirculenRevive」「CirculenRenew」の3種を発表。同製品は、まず欧州市場に展開し、スーツケース大手米サムソナイトのエコ・スーツケース・ラインナップ「Magnum Eco」に採用が決定している。今後、北米と中国にも投入予定。
【参考】【ヨーロッパ】ライオンデルバセル、再生プラ販売強化。ケミカルリサイクルも積極化(2021年4月17日)
ネステは6月11日、2035年までに、製造工程でのカーボンニュートラル(二酸化炭素ネット排出量ゼロ)を達成すると宣言。2023年までに、100%再生可能エネルギーへの移行も表明。EUの電源証明「GO」を取得する。これらにより、ケミカルリサイクルだけでなく、生産のカーボンニュートラルでも先手を打つ。
同社は同目標の達成に向け、フィンランド・ポルボーの同社工場の再生可能エネルギー移行を推進。2019年にはフィンランドの電力大手フォータムと、2020年にはフィンランド風力発電Ilmatarとの電力購入契約(PPA)も締結した。2021年1月からのフォータムの風力発電からの電力供給を開始。2025年初頭にはIlmatarからの電力供給も始まり、同年までに同工場での消費電力の約40%を再生可能エネルギーに切り替える。
【参照ページ】Neste and LyondellBasell agree on long-term commercial relationship to make polymers and chemicals from renewable feedstock more widely available to global brands
【参照ページ】Neste is aiming for 100% renewable electricity use globally by 2023 ⎼ the use of wind power will be increased at the Porvoo refinery in Finland
【画像】Neste
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