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【EU】欧州委、途上国への一般特恵関税制度(GSP)で環境・社会基準強化の法案提出。2024年から

 欧州委員会は9月22日、2024年から2034年までの新たなEU一般特恵関税制度(GSP)に関するGSP規則改正案を採択した。同制度の社会・環境面を強化する。通商制度を通じて、発展途上国の企業の社会・環境を強化していく考え。今後、欧州議会とEU理事会での審議に入る。新たなGSP規則は2024年1月から施行される。

 GSP規則は、発展途上国に付与している特恵関税制度制度で、貧困撲滅、持続可能な開発、世界経済への参加、経済成長を支援している。

 今回の改正案では、まず、対象国への遵守を義務付ける国際条約に、障害者権利条約、児童の権利条約、労働監督条約、国際労働機関(ILO)の三者構成原則)、国際組織犯罪防止条約を追加。一定の移行期間を設け、遵守を促す。

 また、気候変動と環境保護に関する条約の原則に深刻かつ組織的に違反した場合、GSPの対象から除外できる制度も盛り込む。さらに遵守条約にパリ協定も追加する。人権や環境での深刻な違反時に、迅速にGSPやGSP+の適用を撤回することができる「緊急撤回手続き」制度も設ける。

 一方、積極的にサステナビリティ基準を国内整備する国に対しては、特別特恵関税制度(GSP+)を適用し、さらに大規模な関税優遇制度が受けられるようにする。GSP+の遵守状況モニタリングでは、NGOも参加させる。

 加えて、発展途上国がGSPの恩恵を受ける機会を最大化するため、競争力の高い製品に対する関税優遇措置の一時的な停止の「製品卒業基準」を10%ポイント引き下げ、大企業が競争力の高い分野で、中小企業への機会を確保できるようにする。

【参照ページ】Trade and sustainability: Commission proposes new EU Generalised Scheme of Preferences to promote sustainable development in low-income countries

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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