食品世界大手米モンデリーズ・インターナショナルは11月11日、プラスチックのサーキュラーエコノミー化に向けたファンド「Cirulate Capital Ocean Fund(CCOF)」へのLP出資を表明した。同アクションは、同社のインパクト投資プラットフォーム「Sustainable Futures」の一環。これまで回収・分別が困難だった軟包装の回収に注力する。
CCOFは、インドや南アジアのプラスチック問題の解決に向けたファンド。廃棄物マネジメント、リサイクル、サーキュラーエコノミー分野のスタートアップへの出資を行っている。同ファンドは、シンガポール資産運用Circulate Capitalが組成。コカ・コーラ・カンパニー、ペプシコ、P&G、ユニリーバ、ダノン、シャネル、ダウ、シェブロン・フィリップス・ケミカル・カンパニー等がLP参画している。
【参考】【国際】コカ・コーラ、ペプシコ、ユニリーバ、P&G等、海洋プラスチック対策Circulate Capitalに出資(2018年10月30日)
【参考】【インド】廃プラサーキュラー化110億円投資ファンド、インド4社を投資先に決定。グローバル大手がLP(2021年1月12日)
モンデリーズ・インターナショナルは、2025年までの包装・容器リサイクル目標として、硬質プラスチック包装でのバージンプラスチック消費量を2020年比25%削減、プラスチック包装全量からの同5%削減、再生素材使用割合5%増、100%リサイクル可能な素材への転換等を設定済み。順調に進捗しており、リサイクル可能な素材への転換は94%達成している。
また同社は、プラスチックのサーキュラーエコノミー化を進めるイニシアチブを支援している。インドでは、Sustainable Futuresと協働し、軟質プラスチックの回収・洗浄・リサイクルを行うNGO「Hasiru Dala」へ出資。フィリピンでは、多層包装や使い捨てプラスチックのリサイクルと共同処理で中小企業等と協働している。インドネシアでは、廃棄物回収とリサイクルの重要性を子どもに教育するプロジェクト「waste bank」を学校2校で展開。再生プラスチックを建設資材として活用し、学校のリノベーションを行う。英国とオーストラリアでは、同社商品「Cadbury Dairy Milk」で2022年までに再生プラスチック含有率を最大30%まで引き上げる。
【参照ページ】MONDELĒZ INTERNATIONAL INVESTS IN CIRCULATE CAPITAL’S OCEAN FUND TO ADVANCE GLOBAL EFFORTS IN PLASTIC WASTE COLLECTION AND RECYCLING
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