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【ヨーロッパ】ロシア、ノルド・ストリーム1のガス供給を大幅減。ドイツは石炭火力再稼働へ

 ロシア政府系エネルギー大手ガスプロムは6月15日、天然ガスパイプライン「ノルド・ストリーム1」を通じて、ドイツに送るガス輸送量が6月16日から通常の約60%減になると表明。6月17日頃から実際に欧州各国で影響が出てきている。

 ガスプロムは、供給削減の理由は設備修繕としているが、実態は経済制裁への対抗措置と見られる。ドイツ政府は6月19日、実際にガス供給量が減少していることを認めた。

 結果的に、ドイツから周辺国へのガス供給量も減少している。フランスの天然ガス輸送網運営GRTガスも6月17日、6月15日以降、ドイツ経由のパイプラインから天然ガスが供給されていないと表明した。フランスのロシア産ガス依存割合は17%、

 イタリアEniも6月17日、ガスプロムがイタリアへのガス供給を50%削減していると発表。イタリアのロシア産ガス依存度割合は約40%。

 ドイツのロベルト・ハーベック連邦経済・気候保護相は6月19日、緊急措置を発表。現在、備蓄分で賄っているガス火力発電の停止に向け、石炭火力発電を約10GW分、再稼働せざるをえないと発表した。7月8日に国会で2024年3月31日までの期間限定で発動する代替発電所利用促進法案の審議を行う。夏から冬にかけガスの備蓄を強化し、冬場のエネルギー需要に備える。

 またガス備蓄強化では、企業にガス消費減のインセンティブを提供するため、需要逼迫時に消費を減らすとエネルギー価格に基づく報酬が受け取れるガス・オークションを夏に開始する予定。

 加えて、2021年に設立したドイツ全土のガス供給を担う企業Trading Hub Europe(THE)に対し、ドイツ全土のガス貯留施設での備蓄を義務化。現時点で56%の充填率を、8月1日までに65%、10月1日までに80%、12月1日まで90%へと義務化率を引き上げる。資金に関しては、ドイツ復興金融公庫(KfW)がコミットメントラインを提供し確保。ガス補給では、入札制度で他の市場参加者に充電してもらうか、自らガス購入して充填する。

 既存の電力、ガス、排出量の取引を行っている企業に対しては、価格高騰への対策として、同様にドイツ復興金融公庫(KfW)がコミットメントラインを提供する。返済義務のない期間限定の補助金施策も現在準備している。

 またドイツでは、輸入をパイプラインに依存しており、液化天然ガス(LNG)を陸揚げできる港がないため、急遽、浮体式LNG基地の建設を決定。すでに、LNGをガスに戻す船(FSRU)を4隻確保している。

 ドイツでは6月15日には、陸上風力発電の導入を加速する改正連邦自然保護法案を閣議決定。同法案では、保護区を定義した上で、景観保護地区に関しては風力発電開発を可能としている。具体的には、州政府に対し、陸上風力発電用に指定されている面積を現在の0.8%から、2026年末に1.4%、2032年末までに1.8%から2.2%にまで拡大することを義務付けている。現行では、実際に利用できるのは0.5%にとどまっていた。

【参照ページ】Habeck: „Wir stärken die Vorsorge weiter und ergreifen zusätzliche Maßnahmen für weniger Gasverbrauch“
【参照ページ】Bundeskabinett beschleunigt naturverträglichen Windkraft-Ausbau deutlich

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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