ファーストリテイリングと国連難民高等弁務官(UNHCR)事務所は11月9日、バングラデシュ・コックスバザールの世界最大規模の難民キャンプで、ロヒンギャ難民の女性を対象に、自立支援プロジェクトを開始すると発表した。
ファーストリテイリングは、初年度で80万米ドル(約1.1億円)を拠出予定。6月に開始した同社チャリティ「PEACE FOR ALL」の寄付金の一部も、同プロジェクトに充当する。
同社は今回、生産サプライヤーと協働し、難民キャンプで日常的に必要とされる布ナプキン等の縫製スキルのトレーニングを実施する。プロジェクト第一段階では、2023年3月末までに女性250人を対象にし、生理用品77万点を生産予定。次年度以降は、地域コミュニティへもプロジェクトを拡大する。2025年までに1,000人へのトレーニングを修了予定。
縫製スキルのトレーニング参加者の多くは、一人で生計を支える女性。トレーニング修了者には、有償ボランティアとして製作に携わることができるようにする。これにより、収入源の創出、キャンプ内での生理用品やその他の必需品の充足、悩みを相談等もできる生理用品製作コミュニティの整備等を進める。
UNHCRの統計では、ロヒンギャ難民94万人以上が、バングラデシュの難民キャンプでの避難生活を余儀なくされている。緊急支援のみならず、今後の人生で安定した暮らしを持続できるよう、就業に必要なスキルの習得や継続的な収入を得るための支援が必要とした。
【参照ページ】バングラデシュで難民の自立支援プロジェクトを開始 ~ロヒンギャ難民女性1,000名を目標に縫製スキルトレーニング~ 【画像】ファーストリテイリング