
オーストリア化学大手OMVは5月28日、オーストリアのブルック・アン・デア・ライタに欧州最大級のグリーン水素プラントを建設する最終投資決定を発表した。
同社は2025年4月、オーストリア・シュヴェヒャートにある製油所の敷地内で、グリーン水素の量産を開始している。オーストリア最大規模の10MWの固体高分子形燃料電池(PEM)電解槽を配備し、再生可能エネルギー電力のみを活用して、グリーン水素を年間最大1,500tを製造している。
【参考】【オーストリア】OMV、初の量産グリーン水素プラント稼働開始。年量1500トン(2025年5月2日)
今回の発表では、シュヴェヒャートのグリーン水素プラントの知見を活かし、140MWの電解槽を配備し、年間最大2.3万tのグリーン水素を生産。生産されたグリーン水素はシュヴェヒャート製油所に供給し、製油プロセスにおけるグレー水素と代替する。温室効果ガス削減量は年間約15万t。
同プロジェクトの推進は、欧州及びオーストリアの水素オークションでポジティブな結果が得られることを条件としている。中期的に数億ユーロを投資し、2027年末までに生産を開始する予定。
【参考】【EU】欧州委、第2回再生可能水素オークション結果発表。15件に総額1600億円の生産補助金(2025年5月22日)
OMVは2022年3月、2050年ネットゼロの実現を目指し「Strategy 2030」を発表。2030年までに温室効果ガス排出量スコープ1および2を30%削減、スコープ3排出量を2019年比で20%削減する目標を設定している。今回の発表もその一環。
2025年3月には、シュヴェヒャート製油所内で、OMVが開発した特許取得済みのケミカルリサイクル技術「ReOil」を用いたプラスチックリサイクル工場の稼働を開始。同技術では、マテリアルリサイクルが困難な混合プラスチック等を熱分解油に転換することで、OMV向けの再生原料を年間最大1.6万t生産可能。プラスチック廃棄物の焼却時と比較して温室効果ガス排出量を最大34%削減できる。
【参考】【ドイツ】OMVとInterzero、欧州最大規模ケミカルリサイクルプラント建設へ。年間26万t(2023年12月14日)
【参照ページ】OMV showcases groundbreaking technologies at Schwechat Refinery and announces new investment in large 140 MW green hydrogen plant
【参照ページ】Our Strategy
【参照ページ】OMV unveils innovative ReOil® plant to transform end-of-life plastics into circular feedstocks
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