
オランダ年金基金第2位PFZWは9月2日、「投資方針2030」に基づき見直した株式アセットクラス委託先運用会社の一覧を公表。ブラックロックとリーガル&ゼネラル・インベストメント・マネジメント(LGIM)との契約を終了したことが明らかとなった。
PFZWは、年金資産を2,470億ユーロ(約43兆円)保有しており、運用会社PGGMを通じて、各アセットクラスの委託先運用会社を選定している。また2024年に「投資方針2030」を策定し、長期的な運用パフォーマンスを追求することを明確化。その中で、サステナビリティに関するミニマム基準を設定し、さらに気候変動、自然・生物多様性、人間・健康の3つのテーマではリアルインパクトを追求すると規定している。
今回の公表では、ブラックロックとLGIMの2社合わせて、340億ユーロ(約6兆円)の委託が終了。替わりに、Robeco、マン・ニューメリック、アカディアン、ラザード、M&G、シュローダー、UBS等が選ばれた。また投資先企業も以前の約3,500社から約800社へと大幅に絞り込まれた。それにより、パリ協定適合スコアが23%から30%に改善。ファイナンスド・エミッションも親指数平均の249に対し、73にまで低下した。
今回の委託先変更の背景には、ブラックロックやLGIMのESG観点での議決権行使・エンゲージメントをPFZWが不十分とみなしたことが大きい。一方、ブラックロックやLGIMは、米国での反ESG政治運動により、政治的な圧力がかけられる中、議決権行使やエンゲージメントを積極的に行いづらい状況にも陥っており、板挟みにあっている。
ブラックロックは、「気候変動・脱炭素スチュワードシップガイドライン」を策定し、脱炭素スチュワード・オプションを選択するファンドやクライアントに対して、財務的な考慮に加え、エンゲージメントや議決権行使で1.5℃目標と整合させることを明確化。気候変動を重視するアセットオーナーをつなぎとめる事業戦略を打ち出している。一方、アセットオーナーからは、より積極的なエンゲージメントや議決権行使を求める声が出ている模様。
PFZWは同日、年金加入者の3分の2以上が、ESG投資を行うことを望んでいるとの調査結果が得られたことも明らかにした。また8月には、PFZWの保有株式に関する議決権行使は、PFZWが独立的に判断しており、外部関係者の影響を受けないことも強調した。
【参考】【国際】ブラックロック、気候スチュワードシップ方針発表。取締役選任や株主提案での賛否基準も(2024年7月20日)
【参照ページ】Meer grip op aandelen in vernieuwde portefeuille
【参照ページ】Duurzame dinsdag: PFZW belegt in de energietransitie
【参照ページ】Externe vermogensbeheerders hebben geen invloed op stemgedrag van PFZW
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