
アルメニアのエレバンで開催された国連生物多様性条約第17回エレバン締約国会議(CBD COP17)は10月31日、当初の会期を一日延長し、2030年までの生物多様性目標の達成を加速させるための「エレバン・パスウェイ」を採択した。会議全体では約50件の決定を採択。生物多様性に有害な補助金の改革、途上国向け資金・技術支援の拡大、各国の経済政策への生物多様性の統合等を推進する方針を確認した。
今回のCBD COP17では、2022年に採択された昆明・モントリオール生物多様性枠組(KMGBF)の進捗状況について、初めて世界全体で評価を行った。会議に先立って公表された「State of Biodiversity Action」報告書では、2030年までに達成すべき23の世界目標について、締約国の約90%が国家目標を設定したものの、各国が進捗を評価した国家目標のうち、達成軌道に乗っているものは半数未満と評価。これを受け、各国は今後4年間の実施加速に向けた共通方針として「昆明・モントリオール生物多様性枠組実施加速のためのエレバン・パスウェイ」を策定した。
【参考】【国際】生物多様性条約COP 17、第1週で14本の決定採択。資金拠出や人権で対立続く(2026年10月26日)
エレバン・パスウェイでは、国家戦略・行動計画や国家報告書の早期提出を促し、自主的な生物多様性資金計画の策定も奨励。海洋、沿岸、内陸水域等、国家目標で十分に扱われていない領域への対応を示した。但し、計画の見直しに資源を費やすことで、現場での実施が後回しにならないよう配慮も求めた。発展途上国への協力強化も盛り込まれた。他に、生物多様性に有害な補助金やインセンティブへの対応、発展途上国に対する資金・科学・技術支援の拡大、国家予算や経済的意思決定とKMGBFとの整合性確保を優先事項に設定。さらに、生物多様性政策の実施、モニタリング、報告、レビューの各メカニズムを強化し、2030年までの進捗を加速させることを要請した。全体的には、新たな目標等は設定されず、KMGBFの各目標達成を強調する行動指針が列挙されている。
資金面では、…
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