アウトドアウェアの人気ブランド、The North Face(ザ・ノース・フェイス)は1月8日、2016年秋シーズンの製品ラインナップ500以上に使用する綿毛を全てResponsible Down Standard(責任あるダウンの調達基準、以下、RDS)を満たしたものにすると発表した。RDSは2014年1月に公式に開始された綿毛や羽毛に関するグローバルな責任調達基準で、動物福祉やトレーサビリティに関する基準を満たしていることを第三者保証するものだ。
RDSの主たる要求事項は、強制的な餌付けや生きている状態での羽毛採取などを防ぐことにあり、餌や水の品質、小屋、動物同士の密接度、外へ出られるか、健康状態、衛生などについても厳格な要求事項が定められている。
ザ・ノース・フェイスは綿毛や羽毛のサプライチェーンにおける動物福祉やトレーサビリティの向上を目的として、2012年に非営利第三者機関のTextile ExchangeおよびControl Union Certificationsとパートナーシップを締結し、RDS基準の策定に取り組んだ。その後、同社はこの基準を他のアパレルブランドや業界全体へと浸透させるべく、Textile Exchangeに運営を譲渡した。
その結果、現在ではアウトドア・アパレル・住宅業界などで40以上のブランドが自社のサプライチェーン上でRDS認証を推進しており、推定5億羽の鳥がRDS認証下で飼育されているとのことだ。また、現在までに900の産業用農家も含め、ヨーロッパ、アジア、北米で1,200ヶ所以上の農家がRDS認証を受けているという。
ザ・ノース・フェイスは自ら業界の先頭に立って綿毛や羽毛に関する責任調達水準を策定し、さらにそれを業界全体に広げることで消費者の動物保護をめぐる新たなニーズを生み出してきた。RDS認証済製品が増えることで消費者の認知が高まり、さらに多くのブランドの間でRDSが浸透することが期待される。
【参照リリース】The North Face Introduces Fall 2016 Line Featuring 100% Certified Responsible Down
【企業サイト】The North Face
【参照サイト】Responsible Down Standard
(※写真提供:testing / Shutterstock.com)
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