国連環境計画(UNEP)は12月6日、国連気候変動枠組条約第28回ドバイ締約国会議(COP28)の場で、フランスとモロッコと共に、建築セクターのカーボンニュートラルを目指す新しいイニシアチブ「ビルディング・ブレークスルー」を発表した。日本を含む27カ国が参加を表明した。
同イニシアチブは、第26回国連気候変動枠組条約グラスゴー締約国会議(COP26)議長国の英政府の提唱により発足した「ブレークスルー・アジェンダ」の一部。建築セクターは世界の二酸化炭素排出量の約21%を占める。2030年までに建築セクターのカーボンニュートラルを目指し、クリーンかつ持続可能な技術をすべての地域で安価に利用できるようにするため国際的な協力を強化することが目的。UNEPが主催する建設業界での脱炭素化推進の国際イニシアチブGlobalABC(建物および建築のグローバル・アライアンス)の支援を受け、フランスとモロッコの両政府が主導する。
【参考】【国際】42ヶ国・地域、気候産業イノベーションで「ブレークスルー・アジェンダ」加盟。日本も(2021年11月4日)
【参考】【国際】国連運営Global ABC、建物業界の脱炭素化で2020年進捗報告。ネットゼロ実現遠のく(2021年1月3日)
参加を表明した27カ国は、米国、カナダ、英国、フランス、ドイツ、オーストリア、オランダ、ノルウェー、スウェーデン、フィンランド、日本、中国、モンゴル、トルコ、アルメニア、ヨルダン、エジプト、エチオピア、ギニアビサウ、ケニア、リベリア、モーリタニア、モロッコ、コートジボワール、セネガル、チュニジア、ザンビア。世界の人口の約34%、二酸化炭素排出量は約51%、GDPは64%を占める。加えて、欧州委員会と18の国際イニシアチブが参加を表明した。
今後同イニシアチブでは、2023年3月にパリで「建築と気候グローバルフォーラム」を開催。また、Gobal ABCが発表する年次報告書と連携し、国際エネルギー機関(IEA)、国際再生可能エネルギー機関(IRENA)、国連気候変動ハイレベル・チャンピオンと連携し、建築セクターの世界の進捗状況を評価する。
【参照ページ】The Buildings Breakthrough: Global push for near-zero emission and resilient buildings by 2030 unveiled at COP28
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