Sustainable Japan QUICK ESG研究所

【フランス】若者の60%が気候変動を「機会」と認識。アクサら調査 2015/12/30 最新ニュース

shutterstock_235702573

 フランス金融大手のアクサは12月4日、世界12カ国に住む18歳~29歳の若者6,000人を対象とした気候変動に関する意識調査、”6 young people out of 10 view climate change as an opportunity“の結果を公表した。同調査の目的は、若者らの気候変動と労働市場との関係性に関する認識と、将来彼らが引き継ぐことになる社会状況に対する展望を把握することだ。

 同調査によると、若者の60%が気候変動を「機会」と捉えていることが分かった。また、回答者の94%が過去20年間に著しい環境悪化が起きていることを認識しており、84%が経済成長と環境保全の両立は可能だと考えていることが分かった。さらに、85%は気候変動により労働市場は変化すると考えているものの、これまで受けた教育課程ではその変化への対応が十分でなかったと回答した割合は46%に上った。

 回答者の83%が気候変動は新たな仕事の創出につながると考えており、仕事の消滅を危惧している割合は59%にとどまった。また、気候変動対応において最も信頼がおける人・組織については、科学者や専門家が84%、NGOが77%、地方自治体が63%、企業が52%という結果となった。

 気候変動は極端な気象現象や食糧不足、利害対立や資源を巡る衝突等のリスク要因として捉えられているが、一方では新たな業種や職種の創出につながり、教育システムや専門職の方向性の転換を促す可能性がある。調査対象となった若年層は、全体として気候変動の影響を強く認識しつつも前向きに捉えていることが明らかになった。

 今回の調査はフランスのサステナビリティコンサルティング会社、Nomadeisがアクサおよび調査会社のニールセンと共同で実施したものだ。南アフリカ、ドイツ、ブラジル、カナダ、中国、米国、フランス、インド、イタリア、日本、英国、ロシアの12カ国において、インターネット上のプロフィールに基づいて性別、年齢階級をそれぞれの層ごとに一定の抽出率とし、各国500人ずつを対象に調査を実施した。

 若年層の雇用促進は国際社会にとって重要な課題だ。国連によると、世界の失業率は過去5年間で約20%上昇をしているという。15~30歳の年齢層は世界人口の4分の1(18億人)を構成しており、現在および将来の社会・環境状況が若年層に与える影響は極めて大きい。ILO(国際労働機関)はこの年齢層の3分の1が有給の仕事に就いておらず、教育・トレーニングも受けていないと推定しており、2025年までに増加する求職者10億人の仕事の需要を満たすには、新たに6億人分の仕事を創出する必要があるとしている。

 2015年9月にはSDGs(持続可能な開発目標)が採択され、2020年までにこの課題に関連するイニシアチブを進展させることは確定している。今後は「気候変動対応」「雇用創造」「経済成長」の3つを同時に実現する新たな経済システムが求められるが、そこで主役になるのが気候変動を「脅威」ではなく前向きな「機会」と捉えている若者たちだ。彼らの雇用主でもある企業らがそうした前向きな姿勢を持つ若者を惹きつけるためには、企業自身が気候変動を「機会」と捉えてビジネスチャンスに転換していく姿勢を示していく必要がある。

【ダウンロード】6 young people out of 10 view climate change as an opportunity
【参照リリース】6 young people out of 10 view climate change as an opportunity
【参考サイト】Youth,Climate and Jobs
【企業サイト】AXA
【企業サイト】Nomadeis
【企業サイト】Nielsen

(※写真提供:Martin Good / Shutterstock.com

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

Facebookコメント (0)

ページ上部へ戻る