航空機製造大手のボーイングは2月24日、メキシコのSector Fund for Energy Sustainability(SENER-CONACYT)の支援のもと、同国における持続可能な航空バイオ燃料の研究開発に向けてメキシコ航空会社のアエロメヒコおよびAirports and Auxiliary Services(以下、ASA)と協働すると公表した。
今回の提携はMexican Bioenergy Innovation Centerを通じて実現したもので、メキシコの航空業界および環境・社会・経済目標の達成を支援する。今後、メキシコ政府および参加機関らはこの取り組みに対して4年間にわたり資金援助を行い、持続可能なビジネスモデルの開発を目指す。バイオマスの調達や燃料製造、サステナビリティ・ライフサイクル評価、航空バイオ燃料の市場開発などに関する研究が実施される予定だ。
ボーイング・インターナショナルにて社長を務めるMarc Allen氏は「顧客と航空業界の長期的な成長をサポートするために、ボーイングは、アエロメヒコなどの多様で重要なステークホルダーと、メキシコにおける持続可能な航空バイオ燃料産業へ向けた協働ができることを誇りに思う。持続可能な航空燃料は航空業界において炭素排出量を削減するために重要な役割を果たし、新たな産業の芽をメキシコにもたらすこととなるだろう」と語った。ボーイングは、バイオ燃料に関するプロジェクトをオーストラリア、ブラジル、中国、ヨーロッパ、中東、南アフリカ、東南アジアなど世界各地で進めている。
また、アエロメヒコでChief of People & Industries Affairs Officerを務めるSergio Alland氏は「今回の取り組みは、ASAやボーイングらの力をなくして実現しえなかったものだ。メキシコ・マドリッドルートで初めてバイオ燃料による大陸横断飛行を実施し、メキシコ・コスタリカ間で環境配慮フライトを実施するなど、ボーイング、アエロメヒコ、ASAは、今回の取り組みにおいて中心的役割を担っている。アエロメヒコは持続可能な操業のために日々取り組みを続けており、社会・環境に対する責任と経済的競争力を同時に追求するというチャレンジに挑む準備ができたと考えている」と語った。
米国エネルギー省の試算によれば、持続可能なバイオ燃料の使用により、従来の化石燃料の使用と比較して炭素排出量は50~80%削減できるという。世界中で旅客機の利用者数が増加し続けるなか、航空業界のエネルギー利用におけるサステナビリティ向上は業界に限らず世界全体にとって重要なテーマとなっている。
【参照リリース】Boeing, Aeromexico, Mexican Government Collaborate on Sustainable Aviation Biofuel Research and Development
【企業サイト】Boeing
(※写真提供:Philip Pilosian / Shutterstock.com)
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