サステナビリティレポーティングガイドライン世界最大手のGRI(Global Reporting Initiative)は6月3日、G4に変わる新たなガイドライン「GRI Standards(GRIスタンダード)」の草案の第2弾を発表した。4月に発表した第1弾と同様、7月17日まで同機関のオンラインプラットフォーム上でパブリックコメントを受け付ける。
【参考】GRI、新版「GRIスタンダード」の草案発表。7月中旬までパブコメ受付
今回の第2弾の発表によって、GRIスタンダードの項目の全体が明らかとなった。GRIスタンダードでは3つの一般基準と35の特定基準の合計38冊に分かれる。一般基準はガイドラインを参照する全ての機関が遵守しなければいけない基準、一方特定基準はイシューごとに作成され、参照機関にとってマテリアル(重大性の高い)なイシューのガイドラインのみを参照すればよい。各基準には義務的基準と推奨基準の二段階が記されている。G4から比べ、新たに設置されたカテゴリーは少ないが、いくつかのカテゴリー再編が実施されている。
第1弾の発表項目
<一般基準(Universal Standards)>
- SRS101 The Foundation Standard:GRIの基本的な報告原則
- SRS201 The General Disclosires Standard:報告機関の組織概要とガバナンス報告基準
- SRS301 The Management Approach Standard:マネジメントアプローチの情報開示基準
<特定基準(Topic-Specific Standards)>
- SRS403 Indirect economic impacts(間接的な経済影響)
- SRS505 Emissions(大気への排出)
- SRS615 Public Policy(公共政策)
第2弾の発表項目
<特定基準(Topic-Specific Standards)>
- SRS401 Economic performance(経済的パフォーマンス)
- SRS402 Market presence(市場での存在感)
- SRS404 Procurement practices(調達慣行)
- SRS405 Anti-corruption(腐敗防止)
- SRS406 Anti-competitive behavior(反競争的行為)
- SRS501 Materials(原材料)
- SRS502 Energy(エネルギー)
- SRS503 Water(水)
- SRS504 Biodiversity(生物多様性)
- SRS506 Effluents and waste(排水および廃棄物)
- SRS507 Environmental compliance(環境コンプライアンス)
- SRS508 Supplier environmental assessment(サプライヤーの環境評価)
- SRS601 Employment(雇用)
- SRS602 Labor management relations(労使関係)
- SRS603 Occupational health and safety(労働安全衛生)
- SRS604 Training and education(研修および教育)
- SRS605 Diversity and equal opportunity(多様性と機会均等)
- SRS606 Non-discrimination(非差別)
- SRS607 Freedom of association and collective bargaining(結社の自由と団体交渉)
- SRS608 Child labor(児童労働)
- SRS609 Forced or compulsory labor(強制労働)
- SRS610 Security practices(保安慣行)
- SRS611 Indigenous rights(先住民の権利)
- SRS612 Human rights assessment(人権評価)
- SRS613 Local communities(地域コミュニティ)
- SRS614 Supplier social assessment(サプライヤーの社会評価)
- SRS616 Customer health safety(顧客の安全衛生)
- SRS617 Marketing and labeling(マーケティングとラベリング)
- SRS618 Customer privacy(顧客プライバシー)
- SRS619 Socioeconomic compliance(社会経済コンプライアンス)
【参照ページ】Second set of draft GRI Standards released for public comment
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