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【国際】ICAR、ECCJら、ビジネスと人権に関する国別行動計画2017年アセスメントレポート発表

 国際人権NGOの企業の説明責任に関する国際円卓会議(ICAR)、企業の公平さを求める欧州市民連合(ECCJ)、Dejusticiaは8月22日、「ビジネスと人権に関する国別行動計画(NAP)」に関する2017年度アセスメントレポートを発表した。「ビジネスと人権に関する国別行動計画(NAP)」は、国連人権理事会が2011年に「ビジネスと人権に関する指導原則」を承認した2年後の2013年、同原則を各国政府が実現するために、各国政府に要請されているもの。2017年現在、NAPを策定している国は17ヶ国で、日本はまだ策定していない。

 NAPを策定しているのは、英国、オランダ、デンマーク、フィンランド、リトアニア、スウェーデン、ノルウェー、コロンビア、イタリア、スイス、米国、ドイツ、フランス、ポーランド、インドネシア、ベルギー、スペイン。また、「策定中または策定することをコミット」の状態にあるのが、アルゼンチン、オーストラリア、アゼルバイジャン、チリ、チェコ、グアテマラ、ギリシャ、アイルランド、日本、ヨルダン、ケニア、ルクセンブルク、マレーシア、モーリシャス、メキシコ、モザンビーク、ミャンマー、ポルトガル、スロベニア、タイの20ヶ国。

 ICARとECCJは、国別の行動計画の内容を分析したレポートを2014年に発行し、今回が3回目。今回は、英国、オランダ、デンマーク、フィンランド、リトアニア、スウェーデン、ノルウェー、コロンビア、イタリア、スイス、米国の11ヶ国のNAPを分析対象とした。ICARとECCJ、Dejusticiaは今回のレポートが各国政府にとって改善の参考となるとともに、現在策定中の国に対しても参照を勧めている。

 同レポートでは、NICARとデンマーク人権研究所(DIHR)が共同で開発した「NAPチェックリスト」をNAPの評価体系として採用している。同チェックリストはNAPの内容と策定プロセスに関する25項目で構成されている。

 同レポートは、全体傾向として、策定プロセスでは関係省庁が横断的にNAP策定に関わっていることや、さらには他のステークホルダーを巻き込みながら策定していることを評価。また、NAP策定後も継続的にフォローアップすることに言及されているものも増えてきているという。しかし、原案の策定プロセスが不透明であることについては懸念を示した。内容面では、最近のNAPでは、女性、子供、LGBTI、障がい者、先住民等の社会的弱者への配慮に関して規定するものが増えてきた。一方で、社会的な啓蒙や研修などにフォーカスを当てたものが多く、ビジネスと人権に関する指導原則を規制面で強化するところが少ないことについては不満を示した。

【参照ページ】ICAR, ECCJ, and Dejusticia Release 2017 Update of National Action Plan Assessments

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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