【日本】国連人権特別報告者、日本政府の福島原発事故避難者の帰還政策停止を要請。被曝許容量も問題視 2018/10/29 最新ニュース

 国連人権理事会(UNHRC)から任命されたバスクト・トゥンジャク(Baskut Tuncak)特別報告者は10月25日、人権及び有害物質・廃棄物に関する第1回の特別報告書を国連総会に提出。有害物質及び有害廃棄物に関する重要課題と国連持続可能な開発目標(SDGs)達成に向けた2020年以降のフレームワークを提言した。特に、福島第一原子力発電所事故後に日本政府が、被曝放射線量の許容限度を年間1ミリシーベルトから20ミリシーベルトに引き上げ、女性や子供を帰還させていることを問題視。日本政府に対応を見直す要請声明を発表した。日本政府は10月26日、「福島に関して不必要な不安をあおる恐れがある」と反論した。

 同声明でトゥンジャク特別報告者は、被曝放射線量の許容限度を年間1ミリシーベルトに戻す提案をドイツ政府が提言し、日本政府も検討すると受諾したのに対し、今までに進展がないと言及。日本は国連児童の権利に関する条約(子どもの権利条約)の加盟国であり、日本は子供の被爆を防ぐ義務があるにもかかわらず、対応を講じていないことを非難。「原発事故前に被曝放射許容量を戻すことを要請した2017年の国連人権モニタリング・メカニズム(UPR)を無視しているにほかならないことに失望している」と表明した。

 トゥンジャク氏はまた、政府が避難命令を解除すると同時に県も住宅補助支給を打ち切ることで、多くの自力避難者は安全ではない自宅への帰宅を強いられると指摘。避難命令は原発事故被災地の多くの地域ではすでに解除されており、最も線量の高い地域でも今後5年以内に解除される見通しだという。

 AFP通信によると、外務省関係者は、トゥンジャク氏の指摘は一方的な情報に基づくもので、「福島に関して不必要な不安をあおる恐れがある」と反論している。

【参照ページ】Opening remarks by the United Nations Special Rapporteur on human rights and hazardous substances and wastes, Baskut Tuncak at the 73rd session of the U.N. General Assembly
【参照ページ】Japan must halt returns to Fukushima, radiation remains a concern, says UN rights expert
【報告書】Report of the Special Rapporteur on the implications for human rights of the environmentally sound management and disposal of hazardous substances and wastes

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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