軍事政権下にあるタイ国家立法議会(暫定議会)は12月25日、麻薬法改正案を賛成多数で可決し、医療用大麻(マリフアナ)使用を合法化した。東南アジアで医療用大麻が合法化されたのはタイが初めて。医療用以外の使用は引き続き禁止される。今後、官報に掲載し施行する。166人の議員のうち、反対票はゼロで、棄権が13人だった。
タイでは10月頃から同案件での法案審議を開始し、わずか3ヶ月で成立させた。タイ産大麻は良質だと言われており、タイ、ミャンマー、ラオスの3カ国にまたがる地帯は世界有数の麻薬生産地「ゴールデン・トライアングル(黄金の三角地帯)」としても知られる。これまで政府は大麻の使用や販売を厳罰で対応してきたが、タイの伝統医療では大麻が使用されてきたため、社会的に容認されてもよいという考えも強かった。
医療用大麻は、米国で30州が合法化しており、カナダ、英国、ドイツ、イタリア、オランダ、ルクセンブルク、スイス、ポルトガル、ポーランド、マルタ、ノルウェー、デンマーク、フィンランド、ギリシャ、アイルランド、クロアチア、チェコ、イスラエル、オーストラリア、アルゼンチン、チリ、ペルー、南アフリカ、ジンバブエ、バヌアツ等でも合法化されている。カナダでは、娯楽用の大麻使用が2018年に合法化されたことも大きな話題となった。米調査会社Grand View Researchによると、世界の大麻市場は2025年までに558億米ドル(約6兆)にまで成長すると見られている。
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