
統合リゾート世界大手米ラスベガス・サンズは7月28日、カジノ依存等の問題に対処するためのプロジェクト「プロジェクト・プロテクト」を発足したと発表した。ギャンブルが深刻な社会課題につながるリスクがあることに鑑み、責任ある事業運営を目指すとした。
同社は今回、カジノに纏わるギャンブル課題としては、ギャンブルをやめられない症状、資金力を超えた掛金でギャンブルをしてしまう行為等があると言及。また新型コロナウイルス・パンデミックによる心理的ダメージにより、ギャンブル依存のリスクが高まっていることについても触れた。
その上で、同プロジェクトでは、ゲストが発するギャンブル問題の兆候をキャッチし、スタッフが上司や、専門のトレーニングを受けた責任あるギャンブル・アンバサダーに対してエスカレーションするようにする。責任あるギャンブル・アンバサダーは、対策ツールや外部の専門機関等についても熟知しており、迅速な対応が取れるようにする。
ESG投資を行う機関投資家の中では、ギャンブル事業そのものへの投資を除外するところも少なくない。一方、カジノを含む統合リゾートは、新産業として各国で建設が検討されている。ギャンブル事業者も、社会課題を緩和するような自助努力が求められるようになっている。
責任あるギャンブルについては、米国では問題ギャンブリング全米評議会(NCPG)が、責任あるギャンブルに関するガイドラインを策定。シンガポールやマカオ、カナダ、オーストラリア、ドイツ等の地域でも同様に問題ギャンブリングに関する法令やガイドラインが制定されてきている。
【参照ページ】Sands Promotes Responsible Gaming through Project Protect
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