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【国際】ブルックフィールドとTPG、脱炭素ファンドで数千億円調達。オルタナティブで世界最大規模

 オルタナティブ投資世界大手カナダのブルックフィールド・アセット・マネジメントは7月27日、カーボンニュートラルへの経済転換分野に投資するファンド「ブルックフィールド・グローバル・トランジション・ファンド(BGTF)」が、ファーストクローズで70億米ドル(約7,700億円)の出資が集まったと発表した。同様のファンドでは世界最大のファンドとなった。

 同ファンドの副会長兼トランジション投資担当ヘッドは、マーク・カーニー元イングランド銀行総裁。カーニー氏は、現在も国連気候変動対策・ファイナンス担当事務総長特使を務めている。

 今回の募集には、テマセク・ホールディングスと、オンタリオ教職員年金基金、PSP Investments、Investment Management Corporation of Ontario(IMCO)も出資した。今回の募集状況により、BGTFには125億米ドルのハードキャップが設定された。今後もセカンドクローズでの募集を行う。

 また、オルタナティブ投資世界大手米TPGが運営するインパクト投資プラットフォームTPG Riseも同日、気候変動テーマで新たな組成したファンド「TPG Rise Climate」が、ファーストクローズで54億米ドル(約5,900億円)の出資が集まったと発表した。また、ハードキャップも70億米ドルに設定。2021年代4四半期にファーストクローズを行う。今回の設定で、TPG Rise全体の運用資産は110億米ドル(約1.2兆円)となった。

 TPG Rise Climateの会長は、ハンク・ポールソン元米財務長官。同ファンドは、研究者、アーリーステージの投資家、気候イノベーションのアクセレレーターによって育てられた経済合理性のある気候関連技術に投資していく。特に、クリーンエネルギー、実現可能なソリューション、脱炭素輸送、産業のグリーン化、農業・自然を軸としたソリューション(NbS)の5つの分野に焦点を当てる。

 TPG Rise Climateに出資したのは、カナダの公務員年金投資委員会、オンタリオ州教職員退職年金基金、ミシガン州退職基金、オハイオ州退職年金基金、ワシントン州投資理事会、USS、アクサ、ハートフォード、オールステート、サウジアラビアのパブリック・インベストメント・ファンド等。

 さらに、TPGは、今回の出資機関との連携を深めるための組織「TPG Rise Climate Coalition」も設立した。同組織に加盟したのは、三井住友銀行、アルファベット、アップル、3M、ADM、アリアンツ、オールステート、アクサ、バンク・オブ・アメリカ、ボーイング、ダウ、エクサー、フェデックス、GE、GM、ハネウェル、ジョン・ディア、ブルームバーグ、NIKE、スミスフィールド・フーズ、TDバンク・グループ等。

 同ファンドは、経済的リターンとインパクト評価を双方行うため、パブリック・ベネフィット企業のYアナリティクスが、環境・社会インパクト評価を行う。特に、Yアナリティクスが開発した「Carbon Yield」を活用し、1米ドル投資当たりの二酸化炭素排出削減量を算出する。

【参照ページ】Brookfield Announces Initial US$7 Billion Closing for Brookfield Global Transition Fund
【参照ページ】TPG Announces $5.4 Billion First Close of TPG Rise Climate Fund

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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