英ESG投資推進NGOのShareActionは7月28日、ロンドン大学クィーン・メアリー校を拠点とする研究者イニシアチブ「Action on Salt」とともに、世界食品大手5社が製造する100種類の主力商品を調査。50%以上が生活習慣病の原因となる高脂肪、高糖質、高塩分(HFSS)の食品であり、健康的でないという報告書を発表した。
今回の発表は、ダノン、ケロッグ、クラフト・ハインツ、ネスレ、ユニリーバを対象に行われた。各社20商品ずつ調査され、HFSS商品は、ユニリーバとケロッグが14、クラフト・ハインツが12、ネスレが10、ダノンが最も少ない2商品だった。
(出所)ShareAction
HFSS食品に関しては、英保健省も、小売店での大量購入を誘引する販売促進手法を制限する政策を打ち出しており、2022年10月にはレジ当の目立つ場所に不健康な製品の広告を掲示することが制限された。また、ケロッグの試算では、これらのHFSS食品に関する広告制限により、同社の売上が1億ポンド(約180億円)減少する可能性も判明。今回ShareActionは、広告規制に抗うよりも、規制に適応し健康的な食品を提供すべきと伝えた。
今回の調査対象商品のうち、栄養、健康、サステナリティのいずれか一つ以上で価値訴求を行っている製品が約3分の2を占めていた。また、最優良だったダノンを除外した調査対象商品では、3分の1以上が、栄養もしくは健康での価値訴求を行っており、不健全な商慣習と批判した。特にケロッグは、HFSS商品の75%で、不健全なのマーケティングを行っているという。
これに対するケロッグの声明を掲載されている。ケロッグは、今回の調査は同社の主力商品が対象となっておらず、同社主力商品のうち80%はすでに非FHSSと強調。また2023年末までに子供向けのシリアルはすべて非HFSSになるとの見解を示した。HFSSの商品ラインナップも拡充していくという。加えて商品ラベル表示内すべて法律に従っているとした。
【参照ページ】Call for world’s largest food companies to prioritise health after new survey exposes bad practice
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