英金融大手ロイズ・バンキング・グループは10月20日、2021年までに政府認可を受けていない油田・ガス田の未開発用地(グリーンフィールド)での新規開発プロジェクトに対するプロジェクトファイナンス及び埋蔵量資産担保融資を禁止すると発表した。同様の発表は英国の銀行で初。
今回の発表は、英国政府が9月、イングランドでのシェールガス生産のモラトリアム(一時停止)を解除し、北海移行局が10月初旬に新たな応募ラウンドを開始すると発表したことに対し、同銀行としては金融面で支援しないことを決めた形。
【参考】【イギリス】政府、10月から電気・ガス料金に上限設定。法人増税も延期。所得税は減税(2022年9月26日)
今回の決定の前には、英ESG投資推進ShareActionのエンゲージメントがあった。ShareActionは2022年2月、欧州25銀行の石油・ガス融資を批判する調査レポートを発表。またShareActionは、数年前からロイズ・バンキング・グループに対し、気候戦略に関するエンゲージメントを実施。今回の決定に向けても原瀧かけていた。ShareActionは同日、歓迎声明を発表している。
【参考】【ヨーロッパ】NGO、欧州25銀行の石油・ガス融資を批判。NZBAは批判は時期尚早と反論(2022年3月16日)
国際エネルギー機関(IEA)は2022年5月、世界全体で2050年カーボンニュートラル(二酸化炭素ネット排出量ゼロ)を実現するための、初の包括的なエネルギー分野でのロードマップを提示しており、2021年以降の石炭及び石油・ガスの新規開発・拡張停止が必要と主張している。
【参考】【国際】IEA、2050年カーボンニュートラルのロードマップ提示。ハイブリッド車2035年廃止、石炭火力2040年廃止 (2021年5月19日)
【参照ページ】LBG External Sector Statements
【参照ページ】Lloyds Banking Group commits to not directly finance new oil and gas fields
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