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【インドネシア】IRENAとインドネシア政府、再エネ中心の電力転換は低コストと発表。脱炭素

 国際再生可能エネルギー機関(IRENA)は10月21日、インドネシアのエネルギー鉱物資源省とともにインドネシアのエネルギー転換の見通しに関する報告書を発表した。化石燃料に依存し続けるよりも長期的に再生可能エネルギーに投資をするほうが低コストになると結論づけた。

 今回の報告書は、インドネシアにおけるカーボンニュートラル達成に向けた包括的な分析を実施し、課題と政策提言をまとめたもの。インドネシア政府は2021年7月、国連気候変動枠組条約(UNFCCC)事務局に対し、2060年カーボンニュートラル(二酸化炭素ネット排出量ゼロ)目標を提出し、2021年10月には、大まかなロードマップを提示した。

【参考】【インドネシア】政府、2060年カーボンニュートラル目標を国連に提出。再エネを大規模導入(2021年8月7日)
【参考】【インドネシア】政府、石炭火力発電所新設を禁止。2031年には現行発電所の廃止も。EVシフトも開始(2021年10月19日)

 今回の報告書では、インドネシア政府の現行政策、カーボンニュートラル達成シナリオ、重工業やモビリティも含めた広範囲なカーボンニュートラル達成する最も野心的なシナリオの3つを比較。特に、最も野心的なシナリオでは、再生可能エネルギーのみ、再生可能エネルギー電力量90%と原子力発電量10%の併用、再生可能エネルギー発電量85%と炭素回収・貯留(CCS)15%の併用という3つのアプローチを提示して分析した。


(出所)IRENA

 その結果、広範囲なカーボンニュートラル達成する最も野心的なシナリオの3つは、現行政策と比べ、いずれも電力コストを低減し、さらに大気汚染による対策コストも大幅に削減できることがわかった。具体的には、化石燃料を使用し続けた場合との比較では、2050年までの累積で最大6,000億米ドル(約89兆円)のコスト削減となり、加えて化石燃料の使用による健康や環境、気候変動への対応から生じる関連コストが削減できることから追加で最大6,000億米ドルの削減が可能だとした。

 再生可能エネルギーへの移行を実現するために、送電網、蓄電池、その他電力関連のインフラに対して2030年までの短期的な投資で412億米ドル(約61兆円)以上が必要であり、2050年までの長期的な投資では累積で最大2,420億米ドル(約358兆円)と推定。特にインドネシアでは太陽光発電が大半を占め、それを補う形で、バイオマス、水力発電、地熱発電、風力発電を活用していく手法になるという。

【参照ページ】Renewable Pathway More Cost Effective than Fossil Fuels in Indonesia

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株式会社ニューラル サステナビリティ

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