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【国際】世界大手101社CEO、各国政府に野心的な気候変動政策を要請。現状目標では不足

 世界経済フォーラム(WEF)が主導する「CEO気候リーダーズ同盟(Alliance of CEO Climate Leaders)」加盟101社のCEOは11月4日、国連気候変動枠組条約第27回シャルム・エル・シェイク締約国会議(COP27)に向け、各国政府に対し、さらに野心的な気候変動政策を打ち出すよう要求する共同声明を発表した。

 今回の声明に署名したのは、アリアンツ、スイス再保険、チューリッヒ保険、ING、HSBC、スタンダードチャータード、マイクロソフト、セールスフォース、SAP、エネル、エンジー、オーステッド、イベルドローラ、インドラマ・ベンチャーズ、ユニリーバ、LG化学、ネスレ、カールスバーグ、ハイネケン、コカ・コーラHBC、ペプシコ、H&M、ZFグループ、インディテックス、レゴ、イケア、ボルボ・グループ、APモラー・マースク、ABB、バイエル、シンジェンタ、ソルベイ、DSM、シーメンス、ヴェスタス・ウィンド・システムズ、Signify、マヒンドラ・グループ、フィリップス、シュナイダーエレクトリック、ジョンソンコントロールズ、トレイン・テクノロジーズ、ヘンケル、アストラゼネカ、ノボ・ノルディスク、ノボザイムス、DHL、HP、デル・テクノロジーズ、インフォシス、ウィプロ、エリクソン、ヤラ・インターナショナル、ブルームバーグ等。日本からはソニーグループ、サントリーホールディングスの2社。

 今回の声明では、現在の各国の国別削減目標(NDC)では23Gtの二酸化炭素排出量が必要量に達成しておらず、政府はさらなる野心的な政策変更が必要と指摘。2030年までに世界の排出量を50%以上減、2050年までにカーボンニュートラル実現するという目標を要請。トランジションを加速させるため、ブレンデッド・ファイナンスの促進、サステナブルファイナンス・メカニズムの拡大、公共調達でのサステナビリティ基準の統合、変革技術に関する国際基準の整合化促進を実現し、削減難易度の高いセクター技術開発を支援すべきとした。企業のさらなる変革のためにも、政府の政策変更が必要と伝えた。

 また企業に向けては、科学的根拠に基づく目標とセクター毎の明確なロードマップを設定することを要請。また、セクターやバリューチェーンで協力し、透明性、アドボカシー、行動を促進するため、アライアンスやイニシアチブ、主要産業や業界団体と協力することを求めた。その上で、国際的な報告基準策定での整合性を確保していくことで協調するよう促した。

 その上で、規制の簡素化による展開スピードアップ、再生可能エネルギーやエネルギー効率の高い新技術を導入するインセンティブの付与、カーボンプライシングの導入、リスキルやアップスキルへの資金拠出の4つが喫緊の課題とした。

 さらに気候変動緩和・適応とジャスト・トランジション(公正な移行)を実現するためにも、先進国から発展途上国への1,000億米ドルファイナンスの公約達成とそれ以上の支援が重要とした。発展途上国においても、気候変動適応インフラプロジェクトでのサステナビリティ基準の要件化や、リジェネラティブ農業等の持続可能な農業・食料システムの実現を求めた。

 同声明は、生物多様性や生態系の保護まで含めると、「ビジネスのやり方を根本的に見直し、経済をカーボンニュートラル化するための大胆な政策行動と連携して、民間部門と公共部門の全体で長期的に注力することが必要である」とした。

【参照ページ】More than 100 CEO Climate Leaders share an open letter for world leaders at COP27

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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