
日揮ホールディングスは5月20日、丸紅傘下の丸紅インドネシアと、インドネシアでの廃プラスチック油化ケミカルリサイクル事業化に向けた検討で、業務委託契約を締結したと発表した。
インドネシアでは、人口増加と都市化により廃プラスチックを含む廃棄物の発生量が増加し、多くの廃プラスチックがリサイクルされずに埋立による最終処分もしくは不適切に処理されている。環境省の調査では、プラスチックごみの海洋流出量も世界第2位。
このため、インドネシア環境・林業省は2019年10月、食品や消費材の製造業、外食業、小売業等を対象に、2029年までに容器・包装(プラスチック、紙、アルミニウム、ガラス等)を減量、再利用、リサイクルすることで、2029年までに30%の廃棄物削減を義務付ける政策を発表。2023年から制度が本格導入されている。さらに同政策では、当初、2025年までに廃棄物100%で適切な処理を行う政策目標も掲げていたが、2025年3月、達成期限を2029年に延期している。
今回の事業化を検討するスキームでは、丸紅インドネシアが、インドネシアで連携する現地スタートアップ企業PT Khazanah Hijau Indonesia(Rekosistem)が運営する都市ごみを対象とした廃棄物分別施設から、従来手法でのリサイクルが困難な複合プラスチックを抽出。日揮グループが保有する油化プロセスライセンス「Pyro-Blue」を活用し、廃プラスチックを油化ケミカルリサイクルするといもの。
Pyro-Blueは、PVC(塩化ビニル)とPETが混入するリサイクルの困難な廃プラスチックの処理が可能な技術。残渣を適切に排出することで安全かつ連続的な運転が実現できる。
日揮ホールディングスは、2025年夏頃までにまとめ、丸紅インドネシアが2025年末頃を目処に事業性を評価。併せて、茨城県大洗町の日揮ホールディングス研究所で、原料として想定される廃プラスチックの油化実証試験も行う予定。
同社は、マテリアリティとして、「環境調和型社会」を掲げており、「環境負荷低減に寄与するプラント・設備の建設」「低炭素・環境対応高機能材の製造」「環境関連技術のビジネス化」の3つの観点で幅広いアクションを実施中。東南アジア地域の中規模都市における廃プラスチック発生量に適した小型分散型の油化プラントの展開を模索しており、今回の検討もその一環。
【参照ページ】インドネシアにおける廃プラスチックの油化ケミカルリサイクル実現に向けた事業化検討契約を締結
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