
国連責任投資原則(PRI)は6月23日、EUに対し、企業サステナビリティ報告指令(CSRD)と企業サステナビリティ・デューデリジェンス指令(CSDDD)の簡素化作業の内容に関し、コアとなる要素を維持するよう求める共同声明を発表した。EUの経済及びサステナビリティの目標を達成するために不可欠とした。
今回の共同声明に署名したPRI署名機関はすでに173に達している。具体的には、アリアンツ、ニュージーランド・スーパーアニュエーション・ファンド、トリオドス銀行、PKA、KLP、Mirova、Sycomore、ストアブランド・アセット・マネジメント等が署名した。また、企業からも、Ingkaグループ(IKEA)、ノキア、バッテンフォール、Signify、EDF等29社も署名した。他にも、IIGCC、Eurosif、GRI、E3G、ケンブリッジ大学サステナビリティ・リーダーシップ研究所(CISL)も署名した。
今回の共同声明で求めている内容は、まず、CSRDのダブルマテリアリティ・アプローチの維持と、ISSB基準、GRIスタンダード、TNFD等の国際基準との相互運用性の確保。次に、EUの既存の非財務報告指令(NFRD)と同様に従業員500人以上の企業への適用を確保したうえで、従業員1,000人以上の企業にも2年から4年をかけての段階的に適用すること。
他にも、CSDDDに関し、国連ビジネスと人権に関する指導原則(UNGP)及び経済協力開発機構(OECD)の人権指針に沿ったリスクベースの企業デューデリジェンスの維持と、科学的根拠に基づく目標を含む気候変動移行計画を企業が採用するためのCSDDDの要件の維持も求めた。
さらに、大企業から自社サプライチェーンにおいて上場・非上場双方の中小企業からの情報収集が困難な場合には、評価や開示の対象外とすることができる「バリューチェーン・キャップ」制度については、投資家と企業の間でサステナビリティ情報の建設的な交換を可能にすることを確保するよう求めた。これが実現できない場合に、中小企業に対するファイナンスが縮小する可能性があると警鐘を鳴らした。
【参照ページ】Omnibus initiative: Sustainability rules are essential for European competitiveness
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