
科学誌Nature等を出版する英Springer Natureは6月18日、自然科学と医療科学の分野の145の主要科学誌への掲載論文ランキング「Nature Index Research Leaders」の2024年版を発表した。首位中国がさらに研究力を伸ばし、2位米国との差を広げた。インドも躍進し9位に入った。
Nature Index Research Leadersは、国別と機関別の2つのランキングを発表している。2014年に始まった同ランキング(旧称・Nature Index Annual Tables)」は、当初は自然科学だけが対象だったが、2023年から医療科学分野が加わった。2022年に中国が米国を抜いて首位に立ち、医療科学が加わった2023年でも首位をキープしている。
国別ランキング 括弧内はスコア
- 中国(23171.84)
- 米国(20291.79)
- ドイツ(4318.68)
- 英国(3701.98)
- 日本(2956.75)
- フランス(2243.92)
- カナダ(1702.32)
- 韓国(1631.02)
- インド(1494.27)
- スイス(1393.22)
機関別ランキング 括弧内はスコア
- 中国科学院(2243.22)
- ハーバード大学(1143.43)
- マックス・プランク協会(642.83)
- 中国科学院大学(635.81)
- 中国科学技術大学(631.20)
- 北京大学(617.17)
- フランス国立科学研究センター(613.90)
- 南京大学(609.45)
- 浙江大学(595.37)
- 清華大学(593.45)
- ドイツ研究センターヘルムホルツ協会(531.05
- 中山大学(492.47
- 上海交通大学(488.94
- マサチューセッツ工科大学(MIT)(484.86)
- スタンフォード大学(474.13)
- 復旦大学(461.26)
- 四川大学(413.63)
- アメリカ国立衛生研究所(394.48)
- 東京大学(389.36)
- オックスフォード大学(388.22)
国別ランキングのスコアでは、中国が前年比13.6%増、インドが14.5%増で躍進。一方、英国は8.2%減、米国は7.1%減、ドイツは6.8%減、日本は1.7%減となったなり、中国とインド以外の上位国はスコアを落とした。同スコアは、シェアを反映しているため、特定の国や機関のスコアが上がれば、他の国や機関のスコアが下がる。
機関別ランキングでは、中国の研究機関が上位10のうち8を、上位20のうち13を占めた。米国ではハーバード大学の強さが引き続き目立つ。欧州勢では、ドイツのマックス・プランク協会とドイツ研究センターヘルムホルツ協会は上位20に入ったが、全体的には下落傾向が続く。唯一、デンマークのコペンハーゲン大学はスコアを11.4%上げた。
トップ100にランクインした日本の研究機関は、東京大学(2024年:9位、2023年:20位)、京都大学(2024年:47位、2023年:43位)、大阪大学(2024年:69位、2023年:78位)の3つ。2023年に99位だった東北大学は2024年には104位となり、トップ100から脱落した。
【参照ページ】【プレスリリース】2024年版Nature Index発表:アジアの研究機関が大きく躍進し、欧米の研究優位性が着実に低下していることが明らかに
Sustainable Japanの特長
Sustainable Japanは、サステナビリティ・ESGに関する
様々な情報収集を効率化できる専門メディアです。
- 時価総額上位100社の96%が登録済
- 業界第一人者が編集長
- 7記事/日程度追加、合計11,000以上の記事を読める
- 重要ニュースをウェビナーで分かりやすく解説※1
さらに詳しく
ログインする
※1:重要ニュース解説ウェビナー「SJダイジェスト」。詳細はこちら