
欧州各国の極右政党は7月8日、欧州議会での新たな政党会派「欧州のための愛国者(P4E)」を結成した。12政党が参画し、欧州議会での党勢が第3党の84議席となった。
同党会派の結成は、ハンガリーのヴィクトール・オルバン首相、チェコのアンドレイ・バビシュ元首相、オーストリアのヘルベルト・キックル元内相、同ハラルド・ヴィリムスキー欧州議会議員が主導。これにフランスの国民連合(RN)が合流を決め、一気に一大勢力となった。
P4Eを構成するのは、フランスの国民連合(RN)が30議席、ハンガリーのフィデス=ハンガリー市民同盟が10議席、イタリアの同盟が8議席、チェコのANOが7議席、オランダの自由党、スペインのVOX、オーストリアの自由党が6議席ずつ。他にもベルギー、チェコ、デンマーク、ギリシャ、ハンガリー、ラトビア、ポルトガルからも、1から2議席を持つ別の政党が参加した。
今回の欧州議会選挙を受けた欧州議会の党勢では、二大勢力の中道右派の欧州人民党(EPP)が188、中道左派の社会民主進歩同盟(S&D)が136、極右の欧州のための愛国者(P4E)が84、中道左派の欧州刷新(Renew Europe)が76、右派の欧州保守改革同盟(ECR)が78、緑の党・欧州自由連盟(Green/EFA)が53、左派連合(The Left)が46、無所属会派(NI)が27、その他所属政党なしが32。
欧州議会の会派結成では、7つ以上の加盟国から、23人以上の欧州議会議員が所属することが条件となっている。P4Eには、既存会派の「アイデンティティと民主主義(ID)」の構成政党がほぼ全て合流した。ハンガリーのフィデス=ハンガリー市民同盟は、2021年3月に中道右派の欧州人民党(EPP)を脱退し、その後どの会派にも所属していなかった。ハンガリーのキリスト教民主人民党(KDNP)も今回、EPPを離脱し、P4Eへの所属を決めた。スペインのVOXは欧州保守改革同盟(ECR)から離脱し、P4Eに合流した。チェコのANOは、中道左派の欧州刷新(Renew Europe)から離脱し、P4Eに加わった。
P4Eの党議長には、フランス国民連合(RN)のジョルダン・バルデラ党首が就任した。
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