米家電製品大手のワールプール・コーポレーションとキッチン・バスルーム製品のトップメーカーであるコーラーカンパニーは6月2日、米国サンディエゴで開催されたカンファレンス、"Sustainable Brands"の中で、"ReNEWW House"という両社の製品を導入したモデルハウスを実験台として、生活水の純消費量をゼロにする方法を共同で研究していくと発表した。
両社の代表者は会議の中で、エネルギーを自給できる建築システムの確立に向けたエネルギーと水の技術革新への期待を共有した。ワールプールのグローバル・サステナビリティ・ディレクターを務めるRon Voglewede氏は「我々の製品は国内だけでも現在86億個利用されており、こうした製品を通じてエネルギーと水の消費量を抑えてきた。今後はさらに我々の製品を用いて住宅を抜本的に変え、水の純消費量をゼロに近づけることに注力していきたい」と意気込みを語った。
また、コーラーのサステナビリティ・シニア・チャネルマネジャーを勤めるRob Zimmerman氏は「ワールプールと我々の技術およびノウハウを共有して「ネット・ゼロ・ウォーター」住宅の技術的課題に取り組むことで、水処理貯蔵システム設計の新たな知見を集積し、水資源の保護につなげていくことができるのではないか」と語った。
水の純消費量をゼロに近づけるということは、雨水・廃水を有効活用し、都市水道水の必要性をなくすことを意味する。住宅内の水まわり製品をほぼカバーし、市場シェアの高い2社が協力することで、米国が直面する深刻な水不足問題への有効な打開策につながることが期待される。
【参考サイト】ReNEWW House 【参照リリース】Whirlpool Corporation and Kohler Co. Announce Commitment on Research Project for Net-Zero Water in the Home 【企業サイト】Whirlpool Corporation 【企業サイト】Kohler Co.