飲料業界のサステナビリティを推進している大手飲料メーカーらによる業界団体のBIER(Beverage Industry Environmental Roundtable)は9月14日、"Energy Management Guidance(エネルギー管理ガイド)"をウェブサイト上で公開した。同ガイドはエネルギー管理者がエネルギー管理者のために作成したもので、あらゆる業界で活用可能な実用的知識と専門性を共有することで、サステナビリティ分野における飲料業界のリーダーシップとコミットメントを更に強化するのが目的だ。
BIERエネルギーグループのリーダーを務めるビール醸造大手のモルソン・クアーズのJamie Mackinnon氏は「このエネルギー管理ガイドは、エネルギー管理におけるベストプラクティスの定義に向けたBIER会員の協働の成果だ。このガイドは製造工程に幅広く適用でき、新たにエネルギー管理に取り組み始める企業や、既存のエネルギー管理システムの改善を進める企業にとって非常に優れたリファレンスとなる」と語った。
近年ではよりクリーンな燃料の利用やエネルギー効率向上に対するニーズが高まりを見せており、それに合わせてエネルギー管理の重要性や注目度もますます高まっている。BIERの会員企業らはこれらの現状に加え、効率的なエネルギー管理がもたらすビジネス上の価値やコスト削減効果を認識しており、成功の鍵となるのは一貫したシステマティックなアプローチの維持であるとした上で彼らの知見を下記6項目で示している。
- バウンダリー:どの事業がエネルギー生産・消費の追跡対象に含まれるかの決定。
- ベースライン:パフォーマンス基準の設定と、改善状況の測定
- 計測:エネルギーデータの継続的収集、測定および監視
- KPI(重要業績評価指標 ):重要項目の判別
- ベンチマーキング:他施設またはベストパフォーマンスとの比較
- 目標と対象設定:計画的な削減の追及、従業員エンゲージメントの強化、コスト削減の定量化と進捗の追跡
BIERが先般公表した会員企業のエネルギー利用状況に関する調査報告書、"2014 Water and Energy Use Benchmarking Study"によると、調査対象企業の58%が2009年~2013年までの5年間においてエネルギー使用率が低下したと報告しており、飲料業界ではエネルギー効率向上に向けた取り組みが着実に進展している。BIERはこれらの会員企業のノウハウを結集したガイドを広く公開することで、他業界におけるエネルギー管理の取り組みも支援する。
【ガイドダウンロード】Energy Management Guidance
【参照リリース】BIER Releases Energy Management Guidance for a Better Bottom Line and a Better Environment
【団体サイト】Beverage Industry Environmental Roundtable
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