当サイト「Sustainable Japan」を運営するニューラルの夫馬賢治CEOは8月末、各国の政府、宇宙機関、企業、大学等で構成する国際組織「ハーグ宇宙資源ガバナンスワーキンググループ(WG)」の社会経済パネル委員に就任した。宇宙資源開発に関するサステナビリティ、宇宙ビジネス事業者のESG考慮、サステナブルファイナンス、国連持続可能な開発目標(SDGs)との関連性等の分野を主に担当する。
ハーグ宇宙資源ガバナンスWGは、米商業宇宙輸送諮問委員会(COMSTAC)、ルクセンブルク経済省、フランス宇宙庁、イタリア宇宙庁、インド宇宙研究機関、メキシコ宇宙庁、南アフリカ政府、国際電気通信連合(ITU)、国際宇宙空間研究委員会(COSPAR)、国連軍縮研究所(UNIDIR)、私法統一国際協会(UNIDROIT)等の政府や国際機関、日本の宇宙事業大手ispace、米Deep Space Industries、カナダMAXAR Technologies、英Asteroid Mining Corporation等の民間企業が参加。中国からも北京理工大学宇宙法研究所が参加。コンソーシアムパートナーには、航空宇宙法分野の著名な大学教授や、日本の西村あさひ法律事務所が設立した西村高等法務研究所の藤井康次郎弁護士が就任している。
同WGのミッションは、宇宙資源開発の国際ルールのあり方を提示すること。国内法だけでなく国際条約についての関係調整も目指している。2017年9月8日には、宇宙資源開発を促進するための国際ルールの基本的内容についての草案に合意し公表。その後、草案内容の検討さらに深めるため、テクニカルパネルと社会経済パネルの2つの分科会が設置され、さらに幅広い観点から吟味することとなった。
同WGには、日本政府は参加しておらず、現在はispace、西村高等法務研究所、ニューラルの3社がメンバーとなっている。
テクニカルパネル委員
- Angel Abbud-Madrid(コロラド・スクール・オブ・マインズ)
- Kyle Acierno(ispace)
- Kemal Buyukbozkoyun(Stellar Space Industries)
- Kieran Carroll(Gedex)
- Lindy Elkins-Tanton(米航空宇宙局:NASA)
- Mike Gold(MAXAR Technologies)
- Jan King(Astro Digital)
- Bob Lamboray(ルクセンブルク経済省)
- Hannah Lindberg(宇宙世代諮問委員会)
- Rhonda O'Sullivan
- Maria Antonietta Perino(タレス・アレーニア・スペース)
- John Rummel(国際宇宙空間研究委員会)
- 坂本光弘(国際電気通信連合:ITU)
- Ben Schwarz(サリー・サテライト・テクノロジー:SSTL)
- Alan Scott (カンタベリー大学)
- Sam Spencer(Etiam Engineering)
- Peter Stibrany (Deep Space Industries)
- Chris Verhoeven(デルフト工科大学)
- Yang Yuguang(国際宇宙航行連盟)
- Zoenen Lynn(ispace)
社会経済パネル委員
- Sergio Camacho(メキシコ国立天体物理学・光学・電気工学研究所)
- Gabriele Checchia(イタリア大使)
- Ian Christensen(Secure World Foundation)
- 夫馬賢治(ニューラル)
- Muhammad Abdullah Khawar(Engro Corp)
- Nikolai Khlystov(世界経済フォーラム)
- Ian Lange(コロラド・スクール・オブ・マインズ)
- Dovile Matuleviciute(ルクセンブルク経済省)
- Mazlan Othman(マレーシア科学アカデミー)
バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチによると、宇宙ビジネス市場規模は、現在の3,390億米ドル(約38兆円)から2045年には2.7兆米ドル(約300兆円)に8倍にも拡大する。2016年には投資家は宇宙ビジネス・スタートアップ企業に28億米ドル(約3,100億円)を投資した。宇宙ビジネス分野のベンチャーキャピタル英Seraphim Capitalによると、2018年は1月から6月までの宇宙ビジネス分野への民間投資はすでに34億米ドル(約3,800億円)に上る。宇宙分野にはコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)からの投資も旺盛な状況。
【機関サイト】The Hague International Space Resources Governance Working Group
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