ボツワナ人権NGOのボツワナ労働移民協会(BoLAMA)は6月19日、相続に関する慣習法が、児童の権利保護を妨げているとする見解を表明した。児童の権利については、児童の権利条約や各国の国内法で整備が進んでいるが、ボツワナ等のアフリカの地方では慣習法により児童の権利が保護されていないという問題を指摘した。
BoLAMAによると、嫡出子以外の庶子や、伝統的規範のもとで婚姻関係にある両親から生まれた子供に対しては、制定された近代法としてのコモン・ローが保護対象とする子供の権利が認められていない。そのため、鉱夫だった父親が亡くなり、財産や未払賃金等の相続権が、前述の子供たちには認められないケースが多いという。ボツワナでは、コモン・ローと慣習法の双方が法として機能しているが、地方では慣習法の機能のほうが強いという。そのため、相続が認められなかった子供が訴えても、慣習法裁判所で審理されてしまい、権利が保護されなくなっている。高等裁判所等に控訴されることも非常に少ない。
BoLAMAは、児童の権利と福祉に関するアフリカ憲章では、ボツワナを含むアフリカ諸国に対し、児童の尊厳を損なうような社会・文化慣行をなくす措置をとるよう要求しているとし、ボツワナ政府に対し対策を求めた。
【参照ページ】Press Release on Commemoration of the Day of the Africa Child 2019
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