【国際】イスラム教指導者ら、世界16億人のイスラム教徒に対して気候変動対策を呼びかけ 2015/09/03 最新ニュース

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 イスラム教の指導者らは8月18日、世界16億人のイスラム教徒に気候変動に立ち向かうために積極的な役割を果たすよう呼びかけた。同日トルコのイスタンブールで開催された気候変動に関するシンポジウムの中でイスラム宗教家、国際開発政策担当者、学者、その他の専門家らは「Islamic Declaration on Global Climate Change(世界の気候変動に関するイスラム宣言)」を採択し、全世界のイスラム教徒および各国政府に対して年末のパリ協定における効果的かつ普遍的な合意への協力を強く求めた。

 具体的には、各国政府が公正で拘束力のある合意に至るために、下記事項を念頭においてパリ会議に臨むよう呼びかけている。

  • 空気中の温室効果ガス濃度を一定レベルに保ち、人為的干渉による気候変動システムへの悪影響を避けるための科学的合意
  • 明確な目標の設定と監視システムの構築
  • 行動を起こさなかった場合の地球の悲惨な状況の認識
  • 地球と人との新たな関係性に向けた主導的役割を含め、気候変動枠組条約締結国会議(COP)参加国が人類に対して担っている責任の自覚

 また、イスラム教の指導者らは全ての国の人々および指導者らに対し、できる限り早く温室効果ガス排出削減に向けた行動を起こし、100%再生可能なエネルギーの実現およびゼロ・エミッションに取り組むことを求めた。特に先進国や原油生産国では、遅くとも今世紀半ばまでには温室効果ガス排出量をゼロにすることを要請している。

 現在世界ではイスラム教関係者に限らず多くの宗教・宗派が自らの気候変動対策への誓約と共に各国政府にパリ会議での行動を求めている。ローマ法王フランシスコは6月、回勅で世界中の12億人のカトリック教徒に対して気候変動に共に立ち向かうことを呼びかけた。また7月の英国国教会の総会では、世界の政治家たちに低炭素への長い道のりを共に歩むことが促された。英国国教会は、自らもクリーンエネルギーへの転換をコミットしている。

 ヒンズー教の指導者らも今年の後半に声明を公表する予定で、仏教者の団体はBuddhist Declaration on Climate Changeに基づく誓約を実施する計画を立てている。さらにユダヤ教の指導者らはRabbinic Letter on the Climate Crisisにおいてコミットメントを表明している。その他にも宗教を越えた連携も活発だ。世界の84%の人々が何らかの宗教に関わっていることを考慮すれば、気候変動における国際的な合意や行動を推進する上で宗教の力は欠かせない。年末に向けて、ますますこうした動きが高まっていくことが期待される。

【参考サイト】Islamic Declaration on Global Climate Change
【参考サイト】International Islamic Climate Change Symposium
【参照リリース】Islamic Declaration on Climate Change Calls For 1.6 billion Muslims to Support Strong Paris Agreement

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