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【国際】GRI、G4と「ビジネスと人権に関する国連フレームワーク」の関連性を示す文書を公表 2015/12/06 最新ニュース

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サステナビリティ報告に関する国際ガイドラインのGRIは 11月16日、同日開催された第4回国連「ビジネスと人権フォーラム」の中で、GRIのG4と国連の「ビジネスと人権に関する国連フレームワーク」との関連性について示した最新文書、”Linking G4 and the UN Guiding Principles“を公表した。

 同書では、両ガイドラインの概要およびその関連性、EU指令など人権を取り巻く最新の法規制や情報開示動向を踏まえたうえで、人権デューデリジェンス、マテリアリティ、バウンダリー、サプライチェーン、レポーティングの各側面において両者が共有している考え方について具体的な文言を基に説明されている。特に、両ガイドライン共に「インパクト」に重点を置いている点、そして苦情処理メカニズムも含めた「透明性」を重視している点が強調されている。

 国連「ビジネスと人権フォーラム」はビジネスと人権に関する世界最大の会議で、世界中の専門家や実務者が人権課題の解決に向けて一堂に会する機会となっている。第4回目となる今年は「測定」と「報告」が主たるテーマに据えられた。今回GRIが公表した文書は、G4を用いて報告を実施する際、いかに「ビジネスと人権に関する国連フレームワーク」を統合するかについて理解を深めることを目的としている。

 GRIのChief Executiveを務めるMichael Meehan氏は「世界中の政府や企業が気候変動と人権を現代の最も重大な課題だと考えているが、それらはしばしば別個の課題として捉えられがちだ。気候変動がもたらすリスクには炭素やエネルギーに限らず、人口移動や不平等、腐敗、その他多くの課題も含まれる。インクルーシブな解決に向けて取り組むためには、これらの課題をホリスティックに捉え、それらの課題の関連性を理解することが重要だ」と語る。

 また、同氏は「企業報告においては、ビジネスと人権に関する国連フレームワークのように特定の課題に関する国際的な原則と、GRIのように非財務に関する幅広い課題に関する国際報告基準を結合することは、透明性を生み出す上でとても重要だ。それにより、政府や企業、ステークホルダーはよりよい意思決定ができるようになる」と語り、両者の関連性を理解したうえで報告活動を実施し、透明性を向上させることの重要性を強調した。

 Meehan氏の指摘する通り、人権課題は単独のサステナビリティ課題として捉えるのではなく、気候変動など他の課題との関連性の中で理解する必要がある。その意味では、真に人権課題についての透明性を担保するためには、人権という課題に特化したビジネスと人権に関する国連フレームワークと、様々な課題を横串で網羅するGRIガイドラインの双方を統合した報告の実施が必要だ。その上で、今回GRIが公表した文書は非常に参考になる。

 なお、気候変動と人権との関わりについては現在パリで開催されているCOP21において”Spotlight on climate change and human rights – the role of business”と題するイベントがGRI、国連、UNICEFらの共催のもと12月11日に開催予定となっており、より詳細な議論が行われる予定だ。

【レポートダウンロード】Linking G4 and the UN Guiding Principles
【参照リリース】GRI Launches Resource to Enable Greater Transparency on Human Rights
【参考サイト】2015 Forum on Business and Human Rights
【ガイドライン】United Nations Guiding Principles on Business and Human Rights

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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