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【アメリカ】キャンベル・スープ、全米のGMOsラベル表示義務化を提唱

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 スープ缶で有名な米食品大手のキャンベル・スープは1月7日、GMOs(遺伝子組み換え作物)を含む商品に対する統一したラベル表示を義務化する連邦法の制定を支持すると公表した。

 キャンベル・スープは、消費者に対してGMOsに関する情報をより分かりやすく提供するためには国家レベルで統一されたGMOsラベル表示基準が必要不可欠だとしており、今後は食品医薬品局(FDA)および米国農務省(USDA)の規制下にある全ての食品・飲料に対して明確かつ簡潔なGMOsラベル表示を求める連邦法の制定を主張していくとしている。これに伴い、同社はGMOsラベル表示の義務化に反対している一切の業界活動から撤退する。

 ただし、同社は現在米国各州で進んでいる個別のGMOラベル表示義務化の動きについては消費者の不要な混乱を招くとして継続的に反対する姿勢を貫いており、あくまで米国全体で共通する単一のラベル表示義務化の実現を支持する構えだ。

 キャンベル・スープは、GMOsに関わる全てのステークホルダーが協働して十分な時間をかけることで連邦法の制定は可能だとの楽観的な姿勢を示しつつも、もし連邦法が制定できなかったとしても、今後は米国で展開している全てのGMOsを含む製品については自主的にGMOsラベル表示する準備はできており、FDAからのガイダンスおよびUSDAの承認を求めるとしている。

 なお、同社は今回の発表にあたり、GMOsは科学的に見ても安全であり、栄養価もGMOs以外の作物と変わらず、加えて遺伝子組み換え技術は世界の食糧問題を解決する上で重要な鍵を握るとの見方を示している。

 キャンベル・スープは数年前からGMOsラベルの表示に関する議論に積極的に関わり、ウェブサイトなどを通じてGMOsを含む自社食品に関する詳細な情報を消費者に対して提供してきた。現在、米国では消費者の92%がGMOsのラベル表示を支持しており、2014年4月に全米ではじめてバーモント州が遺伝子組み換え食品の表示義務化法案を可決し、今年の7月から施行予定となっている。

 今回のキャンベル・スープの宣言は、法規制があるから対応するといった受け身の姿勢ではなく、消費者から信頼を獲得するために自社として何をすべきか、という点に焦点をあてた意志ある行動だといえる。

【参照リリース】Campbell Announces Support for Mandatory GMO Labeling
【企業サイト】Campbell Soup Company
【参考サイト】What is in my food

(※写真提供:rmnoa357 / Shutterstock.com

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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