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【国際】前進する企業のサステナビリティ活動。グリーンビズ報告書

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 サステナビリティ専門メディアのGreenBizを運営するグリーンビズ・グループは2月2日、自然資本会計コンサルティングのTrucostと協働して世界のサステナビリティ・環境関連ビジネスの最新トレンドについてまとめた報告書、"States of Green Business 2016"を公表した。

 同報告書によると、企業らによる環境・サステナビリティへの取り組みは進展を見せており、昨年12月にパリで開催されたCOP21における気候変動合意はさらにその動きを加速させていることが分かった。

 同レポートは毎年、米国のS&P500社およびMSCI World Developed Indexに含まれる24か国、1,600社以上のサステナビリティ活動の進捗状況を評価したもので、発行は今年で9度目となる。エネルギーや廃棄物、水、温室効果ガスなど環境への取り組みに加えて、投資の増加や透明性に関する進捗状況が分析されている。

 グリーンビズグループによると、今年の報告書の中で最も進展が見られたのは、自然資本に与える影響の財務コスト(企業の資源利用や温室効果ガス排出による自然資本の金銭的価値の低減)だった。同報告書によると、この財務コストは長年に渡る上昇を経て、最新のデータでは減少傾向にあるという。これは、企業らが以前よりもより効率的な事業運営を行い、環境面での責任を果たすようになってきていることを示している。

 また、その他のポジティブなトレンドとしては、低炭素投資やグリーンボンドの販売の増加、投資家による環境関連データの増加、企業による科学的根拠に基づく排出量削減目標設定、エネルギー・水および廃棄物管理における効率上昇などが挙げられている。

 グリーンビズグループ会長兼編集長を務めるJoel Makower氏は「今年の報告書は、クリーンエネルギーや電気自動車、新素材、水資源効率の高いプロセスといった分野を加速させるイノベーションとともに、企業や国家による低炭素社会へと移行への道筋を示したCOP21の流れを受けている。ビジネスの観点から見ても非常に面白いときが来ている」と語る。

 なお、報告書の中では2016年のサステナビリティビジネスに関する10のトレンドも挙げられており、その中にはBtoBにおけるシェアリングエコノミーの拡大、気候変動の影響を防ぐためのグリーンインフラの利用拡大、二酸化炭素をプラスチックや燃料に転換するイノベーション、海洋保護に向けた新たな事業機会などが含まれている。

 企業によるサステナビリティ活動が世界的に増加傾向にあるのは、それらの取り組みが環境や社会への好影響を生むだけではなく、事業の観点から考えても長期的に自社の利益につながるという認識が定着してきているためだ。SDGsの採択、COP21という2大イベントを終えた2016年は、多くの企業が新たに2020年、2030年に向けた事業目標を練り直し、具体的な活動を開始する年でもある。サステナビリティをどのように事業機会に変えていくことができるのか、企業らの新たな競争は既に始まっている。

【レポートダウンロード】States of Green Business 2016
【団体サイト】Green Biz Group

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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