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【アメリカ】ティファニー、ダイヤモンド調達で社会・環境を大きく配慮。YouTube動画発表 2016/12/12 最新ニュース

tiffany

 宝飾品世界大手の米ティファニーは11月、同社商品であるダイヤモンドの調達する際に紛争鉱物や他の社会・環境要因を配慮していることを広く訴えかけていくYouTube動画「The Journey of a Tiffany Diamond」を発表した。

 ティファニーは、ダイヤモンドリングを製作過程で、ダイヤモンドや貴金属など希少資源を使用している。これらの鉱物は一般的に発展途上国で採掘されるものも多く、いわゆる紛争鉱物として社会紛争の温床になることも多い。ティファニーは、人権や環境を配慮した調達をするため、貴金属は米国の大規模採掘地もしくはリサイクル品のみを活用。ダイヤモンドの調達は、ボツワナ、カナダ、ナミビア、ロシア、シエラレオネ、南アフリカの既知の採掘事業者から直接購入。同社と産地の間に仲介会社などを通さないことで、高いトレーサービリティを確保している。

 ダイヤモンド取引の分野では、いわゆる「紛争ダイヤモンド」の流通を阻止するために、「キンバリー・プロセス」が国際的に確立されている。キンバリー・プロセスに参加を表明する企業は、同じくキンバリー・プロセスに参加している原石販売者からのみダイヤモンド原石を購入できる。また、このプロセスに参加している企業は、ダイヤモンド取引時に「キンバリー・プロセス証明書」の発行を義務付けられており、これにより紛争に関与してないことの証明をサプライチェーンを通じて川下企業にも保証するようになっている。現在80ヶ国以上の政府がこの制度に参加している。

 ティファニーはこの「キンバリー・プロセス」に参加しているが、最近では、「キンバリー・プロセス」より高い基準のサステナビリティ調達原則を設定している。同社の調達原則には、ダイヤモンドや貴金属の調達において、経済的または環境的価値が高い地域や世界遺産、国際自然保護連合(IUCN)の保護指定地域、生物多様性保全のための重要地域(KBA)、絶滅ゼロ同盟(AZE)が特定した危機に瀕した種の生息地で採掘されたもの調達しないこと、採掘には地域コミュニティの参加を得ること、採掘で生じた土砂などの廃棄物を河川や湖沼などに投棄しないことなどを定めている。

 また同社は、これら調達基準を確実に実施してくため、 環境NGOのEARTHWORKSや人権NGOのヒューマン・ライツ・ウォッチとの協働体制を構築。2006年には、IRMA(責任ある採掘保証イニシアチブ)の立ち上げに参加し、採掘の第三者認証を獲得できるシステムづくりに取り組んでいる。IRMAは間もなく、世界初となる採掘基準を制定、実地監査を開始する。同社は、ダイヤモンド産地であるジンバブエとアンゴラでの生産現場で人権侵害が見受けられることを突き止めており、生産者を非難するとともに、ジンバブエとアンゴラからはダイヤモンドを購入しないことを決定している。ダイヤモンドの販売者にも、ジンバブエとアンゴラが産地でないことを証明することを義務付ける「Diamond Source Warranty Protocol」を実施している。

【参照ページ】ティファニー ダイヤモンドの道のり
【報告書】Sustainability Report 2015

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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