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【オランダ】環境NGOのUrgendaと政府の気候変動控訴審、NGO側再び勝訴。政府にCO2削減強化要求

 オランダ控訴裁判所は10月9日、蘭環境NGOのUrgenda財団がオランダ政府に対し二酸化炭素排出量削減強化を要求した裁判の控訴審で、原告NGO側勝訴の一審判決を支持し、NGO側が再び勝訴した。オランダ政府に対し、2020年までに1990年比25%以上削減することを命じた。オランダでは風力発電等の再生可能エネルギー発電を大幅に強化していたが、控訴裁判所は現状が不十分とし、さらなる政策強化を指示した。

 今回の訴訟の一審判決は2015年6月24日にあった。裁判では、900名の市民の署名を集めたUrgenda財団側が政府を訴えたもの。陪審員は、Urgenda財団が勝訴の判断を下し、オランダ政府が掲げる1990年比16%削減の目標を不十分とし、25%削減を裁判所として要求した。判決理由は、欧州人権条約(ECHR)2条(生存権)と8条(私生活及び家庭生活の尊重についての権利)違反。気候科学や国際規範の観点から先進国に求められる水準は25%から40%削減の水準であり、オランダ政府の現行目標はそれに達していないと判断した。

 一審判決後、オランダ政府は控訴するとともに、2030年までに49%の二酸化炭素排出力削減を宣言。しかし具体策はまだ固まっていない。Urgenda財団はオランダ政府に対し、2030年より早期の対策実施を要求し、具体策として高速道路での最高時速の引き下げ、石炭火力発電所の閉鎖等を提案していた。政府も今年初め、2030年までに現在稼働中の石炭火力発電所5ヶ所のうち、2ヶ所の閉鎖を表明していた。

【参照ページ】State must achieve higher reduction in greenhouse gas emissions in short term
【控訴審判決】ECLI:NL:GHDHA:2018:2610
【一審判決】ECLI:NL:RBDHA:2015:7196

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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