国際エネルギー機関(IEA)は7月5日、暗号資産(仮想通貨)ビットコインのPoW(プルーフ・オブ・ワーク)で消費されるエネルギーに関しての考察を発表した。ビットコインのマイニング(採掘)速度を示した数値「ハッシュレート」が上がるにつれ、大量の電力が消費されていることをあらためて示した形。
ビットコインに関する情報不足や、測定手法のばらつき、説明変数の多さとうにより、ビットコインのPoW過程に費やされているエネルギー消費量を換算することが容易ではない。しかし今回、IEAは、複数の手法でエネルギー消費量の算出を実施した。
ハッシュレートとエネルギー消費量の分布図からは、両者には強い相関関係にあることがわかる。またPoWでは、時とともにハッシュレートは上昇し、それとともにビットコインの決済承認に費やされるエネルギーもどんどん増えてきている。
しかし、2018年10月に「ビットコインが消費するエネルギー量だけで30年以内に気温を上昇させる」とした報道に対しては、現状マイニングの多くは、再生可能エネルギー電力が豊富な地域で行われている傾向にあり、必ずしもそこまで深刻ではないとの見方を示した。
それでもIEAは、今後も暗号資産とエネルギー消費量の動向を注視していく考え。
【参照ページ】Commentary: Bitcoin energy use - mined the gap
Sustainable Japanの特長
Sustainable Japanは、サステナビリティ・ESGに関する
様々な情報収集を効率化できる専門メディアです。
- 時価総額上位100社の96%が登録済
- 業界第一人者が編集長
- 7記事/日程度追加、合計11,000以上の記事を読める
- 重要ニュースをウェビナーで分かりやすく解説※1
さらに詳しく ログインする※1:重要ニュース解説ウェビナー「SJダイジェスト」。詳細はこちら