ライン川国際保護委員会(ICPR)は2月13日、2040年までの行動計画「2040年プログラム」を採択した。水資源の持続可能な利用、水質汚染、気候変動適応に向け、加盟国間で協働する。
国際河川は、水資源が国境を超えるため、国際的な管理が不可欠。但し、河川の国際管理については、1997年採択の「国際水路の非航行利用に関する国連条約」があり、「公平かつ合理的利用」と「重大な害悪を及ぼさない義務」という二大原則が確立されているものの、普遍的な国際ルールが存在しておらず、流域国間での国際合意が極めて重要となる。
ライン川国際保護委員会は1950年に設立。現在、スイス、リヒテンシュタイン、ルクセンブルク、ドイツ、オーストリア、フランス、オランダ、ベルギー・ワラン地域政府、EU欧州委員会が参加。河川の国際管理が成功している体制(レジーム)として注目を集めている。水質浄化作業や生態系回復に取組、洪水リスクも1995年比で25%も削減された。
今回採択された「2040年プログラム」は、2001年に策定した「2020年プログラム」の後継となるもの。越境する生物の生物多様性向上、水質改善、洪水リスク緩和で新たなアクションと目標を定めた。今後、気候変動適応戦略の改訂も進める。
【参照ページ】Rhine countries adopt programme for sustainable management and climate resilience
Sustainable Japanの特長
Sustainable Japanは、サステナビリティ・ESGに関する
様々な情報収集を効率化できる専門メディアです。
- 時価総額上位100社の96%が登録済
- 業界第一人者が編集長
- 7記事/日程度追加、合計11,000以上の記事を読める
- 重要ニュースをウェビナーで分かりやすく解説※1
さらに詳しく ログインする※1:重要ニュース解説ウェビナー「SJダイジェスト」。詳細はこちら