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【国際】医療・製薬業界、IT人材にとって魅力的な転職先に。金融や電気通信を上回る

 製薬世界大手スイスのノバルティスは6月24日、新型コロナウイルス・パンデミックの中で、医療・製薬業界がIT人材にとって有望な転職先として浮上しているとするレポートを発表した。

 ノバルティスは、製薬を発展させる上で、データやデジタル関連技能に関する投資や進歩を重要視。IT技術者側が、現在および将来の医療課題の解決における重要な役割を認識しているかを把握するため、5月から6月にわたり、米国、英国、ドイツ、中国、インドにおける複数セクターの企業・組織のIT専門家2,502人を対象に調査を実施した。調査では、フライシュマン・ヒラード、Vitreous Worldと協働。新型コロナ禍に伴う業界の認識の変化を明らかにした。

 同レポートによると、現在従事しているセクターに関係なく、IT技術者が転職を検討しているのは、「IT業界(49%)」または「医療・製薬業界(49%)」であったという。従来の人気セクター「金融・​銀行(28%)」、「電気通信(24%)」と比べ、医療・製薬業界は、より魅力的だと捉えられている。

 また、医療・製薬のキャリアを望む理由は、テクノロジーによる革新(52%)、ケアの質の向上、システムの効率化(各々49%)、そして現実の問題(48%)を解決する機会等。回答者の73%は、新型コロナウイルス禍での同業界の対応を受け、評価を高めているとした。72%は対応が効果的だと考えており、85%がデータサイエンスの適用が、同業界における重要な要素だと捉えているという。

 例えば、ノバルティスでは 「The International COVID-19 Data Research Alliance」への加盟やビル&メリンダ・ゲイツ財団との協働等を通じ、世界的なロックダウン期間にデジタル化の推進を加速。同社最新レポートでは、マイクロソフトやマサチューセッツ工科大学、Benevolent AIとの協働を中心に据えた。

 一方、回答者の中には、同業界への参画に障壁を感じている部分もあるという。40%は業界知識の欠如を懸念しており、20%は働く資格がないと感じている。しかし、それでもIT技術者は、データ主導のアプローチが、同業界のバリューチェーン全体に革新をもたらす可能性を信じており、効率性の向上(55%)、診断精度の向上(54%)、病気の有病率の予測(46%)、既存の医療システムの改善(46%)等に改善の余地があると言及した。

 さらに同社は6月25日、多発性硬化症(MS)の支援テクノロジーを表彰する「ノバルティス・イノベーション賞」の受賞者を発表。障がい者のアクセシビリティに関する情報提供アプリを開発するカナダのAccessNowが25万米ドル(約2,700万円)、移動とコミュニケーションに課題を抱える人々と世界を繋ぐ福祉ロボット「Polly」を開発するRunner-upが50万米ドル(約5,400万円)を獲得した。

 同表彰は、2019年より実施。ノバルティスは、WIRED Brand LabやSelma Blair、Sequoia、Airbnb、Whill、Shift.ms、全米多発性硬化症協会の代表者、MS患者らと協働し、MS患者の移動やアクセシビリティを高める先進的なテクノロジーの採用を行っている。募集は世界中のITコミュニティ、イノベーター、デザイン専門家、MSアドボカシー等に実施。審査員はアクセシビリティ・リーダー、MS患者コミュニティの代表、投資家、モビリティ・ヘルスケア関連のテクノロジー専門家等が務めた。

【参照ページ】Novartis research shows technology talent increasingly drawn to pharma industry since COVID-19, to solve healthcare challenges
【参照ページ】Novartis announces winners of the Innovation Prize for Assistive Tech, rewarding new technologies that could improve mobility and independence of people living with multiple sclerosis
【参照ページ】Novartis Innovation Prize: Assistive Tech for Multiple Sclerosis

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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