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【アメリカ】機関投資家80団体、SNS大手3社に偽情報・ヘイトスピーチ対策強化要請。宗教系中心

 機関投資家約80団体は1月14日、フェイスブック、ツイッター、アルファベットの3社のCEOに対し、各々が運営するSNSにおいて、偽情報や分断を助長する投稿への自主規制を強化するよう要請する共同書簡を送付した。すでに3社は、米ドナルド・トランプ大統領のアカウントを停止する等の措置を講じているが、機関投資家側から、他のアカウントの投稿等に対しても、投稿の削除等を強化するよう求めた形。

 今回の共同書簡に参加した機関投資家は、ニューヨーク州政府、メリーランド州政府、Zevin Asset Management、ボストン・コモン・アセット・マネジメント、Trillium Asset Management、シカゴ市政府等があるが、大半はキリスト教系の宗教財団。運用資産の合計は3,950億米ドル(約41兆円)。

 共同書簡では、1月6日の米連邦議会議事堂での不正侵入事件を受け、1月20日の大統領就任式までの間の期間、暴動を煽る社会情勢となることを防ぐため、偽情報や分断を助長する投稿を防ぐためのあらゆる手段を講じ、対策内容を情報開示するよう各社の取締役会と経営陣に対し求めた。特に、「#Stopthesteal」ハッシュタグが付いている投稿等を、投稿前に検知しフラグを付ける対応や、有害な投稿を助長するようなアルゴリズムを停止することに言及した。

 また、各社の取締役会と経営陣に対し、1月20日も、恒久的に偽情報やヘイトスピーチにつながるようなアルゴリズム依存の意思決定やビジネスモデルに関する問題に対応していくことを要請した。これらに失敗することは、民主主義の重大な脅威となり、逆に成功すれば、レピュテーションリスク、法規制リスク、財務リスクの観点から、長期的な事業成功につながるだろうと伝えた。

 投稿規制の事案については、フェイスブックが2020年6月、米トランプ大統領の投稿に対しファクトチェックを促したフラグを付けたツイッターの対応に、否定的な見解を示したことが、広告主であるグローバル企業の反発を招いた。7月には400社以上がフェイスブックへの広告出稿を停止。そのうちユニリーバは2021年1月になってようやく、フェイスブック、インスタグラム、ツイッターへの広告出稿を再開していた。

【参考】【アメリカ】フェイスブックやSNS全体への広告出稿停止400社以上に。背景には人権NGOの運動(2020年7月2日)

 ユニリーバは、広告停止した後に、フェイスブックとインスタグラムを運営するフェイスブックと、ツイッターに対し、有害投稿への対策強化を要求。それにより、有害投稿として11種を定義した上で、投稿監査等の措置を講じていた。ユニリーバは、要請に当たり、Global Alliance for Responsible Media(GARM)からのアドバイスも受けていた。

【参照ページ】Investor letter to Alphabet calls for immediate action to stop spread of false & divisive information used to incite violence
【参照ページ】Investor letter to Twitter calls for immediate action to stop spread of false & divisive information used to incite violence
【参照ページ】Investor letter to Facebook calls for immediate action to stop spread of false & divisive information used to incite violence
【参照ページ】Update: Driving a Responsible Digital Ecosystem in These Polarized Times

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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