重工業世界大手ハネウェルは6月29日、米空調大手トレインテクノロジーズと協働し、代替フロン410Aに代わる冷媒として、ハネウェルが開発したR466A(商品名「Solstice N41」)への移行を加速すると発表した。トレインテクノロジーズは、カリフォルニア大学デービス校Western Cooling Efficiency Center(WCEC)で同社空調システムとR466Aの実証運転を実施。さらにOEMや圧縮機製造等15社で、累計10万時間の分析を行った。今後、対象を米国各地へ拡大し、1年間の実証運転で新たな設備との互換性等を検証する。
R410Aは、代替フロンの一つハイドロフルオロカーボン(HFC)に分類される混合冷媒。地球温暖化係数(GWP)は2,090と、二酸化炭素比で2,090倍の温室効果がある。日本ではR410AからR32冷媒への移行が進められてきた。R410Aが、R32とR125の混合冷媒なのに対し、R32は単一冷媒。
一方、ハネウェルが開発したR466A、R32とR125とCF3Iの混合冷媒。R32が微燃焼性なのに対し、R466Aは不燃性で、安全性が高い。R32のGWPが675なのに対し、R466AのGWPは733。
但し、米国では5月、米環境保護庁(EPA)が2020年12月制定の米国イノベーション及び製造業法(AIM法)に基づき、ハイドロフルオロカーボン(HFC)を段階的に廃止するための規則案を公表。今後R466Aもノンフロンへの転換が迫られるとみられる。
【参考】【アメリカ】EPA、ハイドロフルオロカーボンの段階的廃止でルール案発表。企業割当制度開始へ(2021年5月30日)
【参照ページ】Honeywell Continues Transition To Next-Generation Refrigerant In Collaboration With Trane Technologies
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