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【国際】国連砂漠化対処条約、「2050年までに世界人口の4分の3が旱魃の影響を受ける」と警鐘

 国連砂漠化対処条約(UNCCD)は5月20日、コートジボワールのアビジャンで開催された第15回締約国会議(COP15)で、議長声明を採択した。世界の砂漠化に関しても危機感が高まってきている。

 砂漠化の現状と将来については、UNCCD事務局から、4月27日に21のパートナー機関が5年の研究結果をまとめた報告書「Global Land Outlook 2」、5月11日には旱魃の現状をまとめた「Drought in Numbers, 2022」が発行。COP15に向けての科学的知見を提供した。

 内容では、2000年以降、旱魃が29%増加しており、緊急の対策を講じなければ、2050年までに世界人口の4分の3が旱魃の影響を受けると予測。2050年には、毎年1ヶ月以上水不足の地域で暮らす人口が、現在の36億人から、48億から57億人の水準に増加するとも推計した。砂漠化の原因となっている農業を抜本的に転換する必要を伝え、さらに協力して緑化を進めることの必要性も説いている。さらに、旱魃の影響は男性より女性の方が2倍も大きく、ジェンダーの観点も対策に入れることを伝えた。砂と埃が増すことによる経済、健康リスクについても警鐘を鳴らした。

 そこで、採択した議長声明では、各国での早期警戒システムの整備、砂漠化モニタリング・評価の強化、旱魃対策の促進を盛り込んだ。そのための資金源としては、UNCCD加盟国だけでなく、開発パートナー、国際金融機関、民間セクター、その他のステークホルダーに対しても、投資と技術支援を加速し、土地劣化ニュートラルを達成すべきと呼びかけた。UNCCD事務局によると、土地劣化ニュートラルを標榜する国は現在世界で128カ国。

 また、企業分野では、土地劣化ニュートラルに向けたコミットメントを見える化するイニシアチブ「土地のためのビジネス」が発足。アフリカのサヘル地域での緑の回廊を作るコミュニティが、テクノロジーを使って進捗状況を見える化するプロジェクト「サヘル・ソーシング・チャレンジ」も立ち上がった。

【参照ページ】United global call to act on land degradation and drought concludes major UN meeting in Côte d’Ivoire

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