日本の飲料大手でのリサイクルに向けた使用済みペットボトル回収が広がってきている。キリンホールディングス傘下のキリンビバレッジは10月13日、千葉薬品とペットボトルのマテリアルリサイクルで協働すると発表した。千葉県及び茨城県内のドラッグストア「ヤックスドラッグ」全117店舗にリサイクルボックスを設置し、10月中旬からペットボトル回収を開始する。
まず、回収したペットボトルは、ヤックスドラッグ店舗に商品を配送した帰りの便のトラックを活用し、段ボール古紙とともに物流センターへ配送。その後、斎藤英次商店で圧縮加工を行い、リサイクル事業者の遠東石塚グリーンペットで再生PET(rPET)原料にマテリアルリサイクルする。回収からリサイクル工場までの物流は、廃棄物リサイクル管理アラインが提供するオンラインシステム「Pet BtoB Net」で、リアルタイムにモニタリングする。
一方、サントリーホールディングス傘下のサントリー食品インターナショナルは10月4日、スーパーマーケットチェーンのイズミとペットボトルのマテリアルリサイクルで協働すると発表。広島県内のゆめタウン、ゆめマートで先行開始し、2023年中に中国・九州地域25店舗まで拡大する。
サントリーグループでは、2030年までにペットボトルで再生素材または植物由来素材のみへ転換することが目標。サントリー食品インターナショナル単体では、2022年に日本でのペットボトルの半分を、再生素材または植物由来素材100%のペットボトルが半分を占めることを目指している。
【参考】【日本】サントリー、再生または植物由来100%のボトルが2022年に半数へ。新ラベル表示も(2022年2月1日)
そのため同社は、各所でのペットボトル回収ボックス設置と、マテリアルリサイクルでの協働を矢継ぎ早に展開している。9月14日には、プロバスケットボールチームの千葉ジェッツふなばしと協働し、同チームのホームアリーナ「船橋アリーナ」に回収ボックスを設置。8月16日には、ウエルシア及び協栄産業と協働し、近畿・東海地域のウエルシア310店舗への回収ボックス設置を行っている。ウェルシアは3月、キリンとのペットボトルのマテリアルリサイクル実証も発表済み。
【参考】【日本】キリンとウエルシア薬局、ペットボトルのマテリアルリサイクル実証で協働。190店舗(2022年3月26日)
またサントリーはその他にも、8月に東京タワー、7月に東京ドームとオークワの小売19店舗、6月に三菱地所の大手町・丸の内・有楽町エリアのオフィスビル15棟、5月にヤオコー、2月に住友不動産の新宿区内の大規模オフィスビル3棟でもペットボトル回収を行っている。
【参考】【日本】三菱地所、丸の内エリアでペットボトル・リサイクル第2弾。サントリー、コカ・コーラと協働(2022年6月17日)
【参照ページ】キリンビバレッジと千葉薬品が協同し、「ヤックスドラッグ」全店で使用済みペットボトルの「ボトルtoボトル」水平リサイクルを開始
【参照ページ】イズミとサントリーが協働し「ボトルtoボトル」水平リサイクルを開始
【参照ページ】千葉ジェッツ×サントリー「ボトルtoボトル」水平リサイクルを開始
【参照ページ】ウエルシアとサントリーが協働し「ボトルtoボトル」水平リサイクルを開始
【参照ページ】東京タワー×サントリー「ボトルtoボトル」水平リサイクルを開始
【参照ページ】オークワとサントリーが協働し「ボトルtoボトル」水平リサイクルを開始
【参照ページ】東京ドーム×サントリー「ボトルtoボトル」水平リサイクルを開始
【参照ページ】ヤオコー・サントリー「ボトルtoボトル」水平リサイクルを開始
【参照ページ】住友不動産(株)と協働し賃貸オフィスビルでの「ボトルtoボトル」水平リサイクルを開始
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