【日本】石西礁湖のサンゴ白化率が92.8%まで悪化。被度も低下。環境省調査 2022/10/30最新ニュース

【日本】石西礁湖のサンゴ白化率が92.8%まで悪化。被度も低下。環境省調査 1

 環境省は10月24日、2022年度のサンゴ白化現象状況把握のため、9月下旬に西表石垣国立公園の石西礁湖で調査を実施。全調査地点の平均白化率92.8%だった。石西礁湖は、石垣島と西表島の間に広がる南北約15km、東西約20kmに及ぶ日本最大のサンゴ礁の海域。

 石西礁湖のサンゴ礁は、1970 年代までは人為的な影響も少なく原生的な状態だった。しかし、1980年頃始まったオニヒトデの大発生でサンゴが食べつくされ、大きく衰退。1983年の夏に初めて白化現象も確認された。その後、1990 年代後半には石西礁湖全体で回復に向かったが、1998年と2007年に海水温の上昇が原因と考えられる大規模な白化が起こって衰退し、現在では危機的な状態にある。2016年には世界中でサンゴ白化が大規模発生し、オーストラリアのグレートバリアリーフも襲った。

 同省はサンゴのモニタリング調査を2005年から実施。また2003年に施行された自然再生推進法に基づき、石西礁湖における自然再生事業を2006年から実施している。2016年の大規模白化現象以降は、目視での調査も開始した。

 今回の調査では、平均白化率の内訳は、健全7.2%(前年比12.3ポイント減)、薄色42.7%(同32.7ポイント減)、白化32.3%(同29.3ポイント増)、死亡17.7%(同15.7ポイント増)で、2017年以降のいずれの年よりも顕著に白化が進行していた。白化率は、白化現象が起きる前まで生きていたと思われるサンゴ群体が占める範囲(健全+薄色+白化+死亡)のうち、白化したサンゴ群体と白化により死亡したサンゴ群体が占める範囲(薄色+白化+死亡)の割合で計算されている。

 着生可能な海底面の範囲のうち、生きているサンゴ群体が占める範囲の割合を指す「被度」は、前年の26.2%から21.6%に大幅に悪化。2016年の大規模白化以降は、緩やかな回復状態にあったが、2021年に悪化。余談を許さない状況となっている。環境省は、「被度が低下する要因は単一ではなく、必ずしも白化現象のみによらない。2022年9月の台風11号(ヒンナムノー)及び12号(ムイファー)による攪乱等も影響している可能性がある。」としている。

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(出所)環境省

【参照ページ】西表石垣国立公園 石西礁湖のサンゴ白化現象の2022年9月調査結果について
【参照ページ】2016年のサンゴ礁の大規模白化とその後
【参照ページ】自然再生ネットワーク
【参照ページ】石西礁湖の概要

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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