
トヨタ自動車のトヨタ・モビリティ基金(TMF)と国際環境NGOの世界資源研究所(WRI)インド支部は4月14日、インド・ベンガルールの「エレクトロニクスシティ」で、人々の通勤手段を自家用車から地下鉄への移行を促進するプロジェクト「STAMP(Station Access and Mobility Program)」を4月から開始し、革新的技術を持つイノベーターの公募を行うと発表した。
STAMPは、インドの地下鉄が効率的で魅力的な移動手段となるよう支援し、移動時間の短縮、道路混雑の緩和、大気汚染の低減を図ることを目指すプロジェクト。2016年から同国ベンガルール、ハイデラバード、コチ、ムンバイ、プネ、ナグプール、デリーの7都市で展開。行動科学に基づいた、小さなきっかけで人々の意思決定に影響を与え、望ましい行動を促す手法・戦略「ナッジ理論」を活用している。
過去のプロジェクトの結果から、特にベンガルールにおいてはラストマイルの長い待ち時間やコスト高が、公共交通機関の利用率が低い原因と判明した。そこで今回は、同国ベンガルール交通警察、ベンガルールメトロ鉄道、Electronics City Industrial Authority(ELCIA)と協働。バスや地下鉄へのアクセスができるのにも関わらず、通勤に自家用車を選ぶことの多い富裕層を対象とし、経済的インセンティブ・安全性、職場での目標設定・ゲーム要素等を通じた地下鉄利用の促進を図る。
また、イノベーターの公募では、3つの観点から課題解決に向けたアイディアを募集。
- ゲーム的要素を盛り込んだアプリの利用、デジタルクーポンの配布等、従業員が持続可能な通勤手段を選ぶことでメリットを享受できる仕組みづくり
- 主要ターミナル駅である「エレクトロニクスシティ」と職場間のラストマイル接続の利便性を高めるため、徒歩や自転車、地下鉄やバス、またはライドシェアのリアルタイムでの運行情報をもとにした通勤方法を提案できるアプリの開発
- 多様な通勤ニーズに対応するためのラストマイルへのアクセス、料金体系、安全性・利便性を高めるソリューション
募集期間は、2025年4月から6月。助成総額は、10万米ドル(約1,500万円)とし、イノベーター選定を経て、2026年4月まで実証を行う。
【参照ページ】トヨタ・モビリティ基金、インド・ベンガルールにて通勤者の地下鉄利用を促進する「STAMP」プロジェクトを開始、同時にイノベーター公募をスタート
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