米森林スタートアップLiving Carbonは1月17日、シリーズAの資金調達で2,100万米ドル(約28億円)を調達したと発表した。スーパーツリー植林により、世界の二酸化炭素排出量の1%以上を除去も可能という。
今回、資金調達に参画したのは、テマセク・ホールディングス、トヨタ自動車のコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)のトヨタベンチャーズ、ローワーカーボン・キャピタル、Felicis Ventures, Day One Ventures, Goat Capital等。トヨタベンチャーズは、資金だけでなく、製造ノウハウも提供した。今回の資金調達により、同社の資金調達総額は3,600万米ドル(約47億円)となった。
Living Carbonは、遺伝子組換による研究開発で、対照植物よりも最大30%から50%多いバイオマスを蓄積するポプラのハイブリッドツリーを開発。光合成を強化し、通常のポプラより二酸化炭素を約27%多く吸収できる。また、吸収炭素量の増加だけでなく、鉱山跡地での植林にも成功し、さらに暑さへの耐性も確認。苗木の生存率が97%達した。
同社はすでに、オレゴン州立大学(OSU)と4年間のパートナーシップを締結し、600本以上を植樹。また、南東部とアパラチア地方で3,000エーカー以上の実証で、私有地所有者と契約を締結している。
今回の資金調達では、同社初の大規模商業実証として、2024年の春先までに、400万本以上の苗木を植える計画。カーボンクレジットを創出し販売する。同社見通しでは、2023年から2030年にかけ、毎年植える木の本数を2倍に増やせば、2021年の世界全体の排出量の1.66%に相当する6億400万tの二酸化炭素の除去が可能となるという。実現に必要な土地は、米国内の再植林可能な土地のわずか5%未満と土地効率性も高い。
【参照ページ】A Tree Shaped Bat Signal: Our Series A Round
【画像】Living Carbon
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