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【アメリカ】バイデン大統領、環境正義計画策定を全連邦政府機関に命令。新行政組織も創設

 米ジョー・バイデン大統領は4月21日、連邦政府機関の環境アクションをさらに強化するための新たな大統領令に署名した。「環境正義」政策を加速させる。

 今回の大統領令では、すべての人が、きれいな空気、きれいな飲料水、健康的な食品、健康でサステナブルで、気候レジリエントで、有害な汚染や化学物質への暴露のない環境を享受できるようにすることが、各連邦政府機関の基本的義務とした。

 また、過去数十年、米国の多くのコミュニティが繁栄し、繁栄している一方で、多くのコミュニティが取り残されており、根強い格差に直面していると指摘。州政府、先住民族政府、地方政府、企業、市民との連携により、連邦政府は環境正義を推進し、すべての人にとってより公正で持続可能な未来の創造に貢献することを方針として掲げた。

 具体的には、国家環境政策法(NEPA)に基づき、各連邦政府機関に対し、気候変動、水、大気汚染、及び格差による影響の差の是正に関する政策が求められる水準に達しているのかを確認するレビューを命じた。レビューには、環境正義に関わる地域コミュニティに及ぼす直接的、間接的、累積的な影響の分析、属性毎の健康への影響、影響を受けるコミュニティに環境レビュープロセスに早期かつ有意義に参加する機会提供の状況を含めなければならない。

 情報公開法に基づく市民への情報へのアクセスも強化する。連邦政府機関の委託先企業や助成金または補助金の受給者に対しても環境正義の実践を求める。

 さらに各連邦政府機関は、今後18ヶ月以内に、環境正義戦略計画を策定し、ホワイトハウスの環境品質審議会(CEQ)議長に提出し、その後4年毎に計画を提出していくことも義務化。内容はオンラインで公表される。また、環境正義戦略計画の提出から2年以内に、CEQ議長に対し、進捗状況や実現を阻むハードル、ハードルを突破するために実施した措置についての報告も義務付けられた。公正な移行(ジャスト・トランジション)も対象となる。

 環境正義を推進するための調査、データ収集、分析では、科学技術政策局(OSTP)長官に対し、国家科学技術会議に環境正義小委員会を設立することを命じた。同小委員会は、環境正義科学・データ・研究計画(研究計画)を作成し、2年ごとに更新する。さらに、同小委員会は、データ、および研究の開発と利用の方法や、研究計画で扱われる科学、データ、研究の開発および使用に関する倫理基準、プライバシー保護、およびその他の要件について、各連邦政府機関に対する勧告権限も持つ。
 
 また、ホワイトハウスには、「ホワイトハウス環境正義省庁間協議会」を新設。各省の長官や、ホワイトハウス幹部が委員となり、連邦職員の能力向上のための研修や資料開発、個人としての活動参加の奨励、省庁間の協力支援・促進を統括する。年に1回以上、公開会議も開催する。事務局は、CEQの下にホワイトハウス環境正義事務所を創設し、連邦環境正義最高責任者が長となる。
 
【参照ページ】FACT SHEET: President Biden Signs Executive Order to Revitalize Our Nation’s Commitment to Environmental Justice for All
【参照ページ】Executive Order on Revitalizing Our Nation’s Commitment to Environmental Justice for All

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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